スパニエル種というのは、古くから鳥などの狩りで活躍していた犬たちです。

しかし、その中でもキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは、ペットとして飼われている歴史が長い犬種です。

また、他のスパニエル種よりも小柄で、コンパニオン・ドッグとして優れた性格を持っています。

では、実際にはどのくらいまで成長するのでしょうか。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの成長の過程や、変化についてご紹介します。

1.キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとは

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルはイギリス原産のスパニエル種です。

犬種としては19世紀くらいから知られるようになりました。

爆発的な人気はありませんが、日本でもときどき見かけることのできる犬種です。

その昔、18世紀のイギリスでは、小型のスパニエルが王室や貴族にとても重宝されていました。

当時、中国からパグなどの短頭犬種が紹介され、それらと交配して誕生したのがキング・チャールズ・スパニエルです。

この名前の由来は、チャールズ1世や2世がとても溺愛したというところから取られています。

その後、より改良の進んだキング・チャールズ・スパニエルですが、元のスパニエルの姿を取り戻そうと誕生したのがキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルです。

とても人に懐く犬で、触られたりスキンシップを取るのが好きな性格です。

家族に愛情深く接し、社交的で非常に飼育しやすい犬として、現在でもその人気は健在です。

2.キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの体の大きさ

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは小型犬として分類されています。

キング・チャールズ・スパニエルと比較すると、若干体は大きめではあります。

しかし、それでも手に余るほど大きくなるということはありません。

JKCの定めるスタンダードでは、理想的な体重は5.4〜8kgとされています。

また、この範囲内で、小型でバランスが取れたものが良いと言われています。

他に体格のイメージしやすい犬種を挙げると、シーズーが非常に近い存在でしょう。

理想的な体高に関しての記述はありませんが、一般的には28〜30cmくらいのことが多いです。

オスメスで体の大きさや体つきには大きな違いはありません。

では、続いて、生まれてから成犬になるまでの成長過程における体重の変化などについて、詳しく見てみたいと思います。

3.キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの成長の過程

生まれてくる仔犬の体重はだいたい500gくらいです。

手の平にのるくらいの、本当に小さな体で生まれてきます。

まだ特徴的なふわふわの飾り毛もなく、にゅっとしたマズルとまん丸の目が特徴的な仔犬です。

大人になるまでにかかる期間は約1年ほどです。

犬としては平均的な期間で、生後1年までは日に日に大きくなるような感じで成長します。

小さな頃には少しやんちゃな性格も目立つので、しっかりとしつけを行うようにしましょう。

耳やしっぽ、足元の飾り毛は、大人になっても少しずつ伸びてきます。

だいたい生まれてから2〜3年ほどで、しっかりと目立つようになってきます。

ですので、飾り毛は成熟した大人の犬の証と言えるかもしれませんね。

4.キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの成長期

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは生まれてからだいたい2、3ヶ月でお家に迎え入れることが多いでしょう。

この頃の平均的な体重は、だいたい2〜3kgといったところです。

まだ成長のスピードに差がある時期なので、少し体重があるくらいでは気にする必要はありません。

生後半年くらいには、だいたい4〜6kgくらいに成長します。

それほど体の大きな犬ではないため、この辺りで体重の増加は緩やかになってきます。

少しずつ顔立ちの幼さが消え、思慮深さをうかがわせる大人っぽい顔つきになってきます。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルには、若いうちに膝蓋骨脱臼になる犬がいます。

このくらいの時期までは、あまり激しい遊びをしないように注意しましょう。

フローリングなどの滑りやすい床の場合には、絨毯を敷くなどして、負担を和らげるようにしましょう。

5.キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルga
成犬になってから

成犬になってからも、いくつかの病気に注意しながら飼育したいものです。

というのも、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルにはいくつかの遺伝的な疾病の存在が知られています。

若いうちに発症することも多いので、気を付けておくにこしたことはありません。

僧帽弁封鎖不全症といった心臓疾患や、脊椎空洞症などの病気の好発種をして知られています。

他の犬種では比較的珍しい病気ではありますが、犬種特有の性質をして意識しておきましょう。

特に心臓疾患は、加齢によって起こる病気でもあるため、定期的な検診などをオススメします。

また、大きな垂れ耳のため、耳の中の温度や湿度が高くなりやすいです。

そのため、外耳炎を発症する犬も多くいたりします。

外耳炎などは年齢や成長とは関係なく、普段からのケアに取り入れるようにしたいですね。

成犬のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルについて知ろう

比較的小さめの体と、飼育しやすい性格で人気のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。

スパニエル種としては、日本の住宅事情にもあうサイズで、ぜひオススメの犬種です。

一般的なコッカー・スパニエルと比べると、落ち着きがあり、幅広い人に愛される犬でしょう。

少し病気などに注意して飼育する必要がありますが、ぜひ一度その可愛さに触れてみてください。