ハムスターも私たち人間と同じ動物です。
私たちのように体調に不具合が生じれば、何かしらそれを示すサインが現れます。
小さな身体であり、ハムスターは得に動物の中でも繊細な生き物です。
では、その身体の不具合のサインである「くしゃみ」いわゆる鼻炎による症状ですね。
この症状が現れた場合、いったいどういった原因が考えられるのでしょうか。
感染症
くしゃみをした際に、鼻から液体(鼻汁)が出てきた場合、ドロドロした膿様の物であれば「細菌感染」の可能性があります。
これは私たち人間がひく「風邪」と同じ状態であり、これを長期に放置してしまうと、重症化すれば「肺炎」へ進行してしまう恐れがあります。
細菌感染を疑う際は、まず病院へ行き、獣医さんの診断を受ける事が最善です。
確定診断となりましたら、お薬が処方されます。
細菌感染の場合はまず「抗生剤」という、菌を殺す働きのあるお薬が処方されます。
抗生剤を内服する事で、感染源である菌を殺す必要があります。
もちろん通院は必要で、お薬を内服した事でしっかり菌が減っているか・消滅したかを獣医さんに確認してもらう必要があります。
予防としては、免疫力(身体の中に存在する、外から侵入してきた菌と戦う力)が下がらないよう、健康を考えた食事を準備・提供する事、ハムスターの体温調整を配慮し、寒くなりすぎないようお部屋の温度調整を行う事、トイレや尿・便などで汚れた箇所を小まめに掃除しておく事などが大切です。
アレルギー
くしゃみをした際に、鼻から液体(鼻汁)が出てきた場合、サラサラとした液状の物であれば「アレルギー」の可能性があります。
アレルギーを疑う際は、まず病院へ行き、アレルギー検査(アレルゲンの発見)を行う必要があります。
アレルゲンが発見できれば、ご自宅の環境・食べ物などその原因となる物を避ける事、破棄するなどの対処を行う事が必要です。
予防としてはハムスターお部屋に使用する床の材質に針葉樹(パインチップ)を使用しない事、ハムスターが食べる食事内容を変えた場合に、何から何へ変えたかしっかり覚えておく事が大切です。
中には床から舞うほこりに反応しているケースもあるので、飼育箱内を小まめに掃除し、ほこりを除去する事も大切です。
ストレス
ハムスターは個体差はありますが、とても繊細な生き物です。
環境の変化や食べ物の変化、運動不足などでストレスを感じ、容易に体調に変化を表してしまいます。
くしゃみが出る原因の一つである風邪症状を誘発してしまうのが、ストレスによる体調不良です。
ハムスターのストレスに早期に気づいてあげる為にも、飼育環境や行動パターンに注意しながら観察を行っていく事が必要です。
ストレスの解消には、まず居心地の悪い環境にならないよう、適した床材を選択する事が大切です。
ハムスターの仕草や皮膚のトラブルがないか観察しながら、床材選びを進めていきましょう。
また、床材を変更する場合も全く新しいものにするのではなく、少し前に使っていた床材を残しておき、ハムスター自身のにおいを少し残しておいてあげましょう。
そうする事でハムスターが環境の変化に生じる不安が軽減します。
次に、広いスペースの確保したり、かじる物・砂遊び場・遊具を設置したりするなど、環境を調整してあげる事が大切です。
どれもハムスター個々で何に興味を示すかはバラバラですので、パートナーのハムスターに適した環境を整えてあげて下さい。
そして時々は飼育箱から外に出してあげ、あちこち動き回る機会を作ってあげるのも大切です。
その際には家の電気コードをかじってしまったり、小さな身体なので行方が分からなくなったりしないよう気を付けて下さいね。
くしゃみに慌てないように普段からハムスターの様子を見ておこう
繊細な生き物であるハムスターにとって、ささいな変化が大きなストレスであり、そのストレスが重なる事で免疫力を低下させ、結果感染症を患ってしまう事があります。
上記に述べたくしゃみが現れる原因は、ハムスターの体調変化の可能性に全てつながっているのです。
その体調の変化に少しでも早く気づき、対処してあげる為にも、お世話をする際の飼い主の観察力やこまめな環境調整が大切です。