犬も私たち人間と同様ゲップをすることがあります。

ゲップは生理現象ですので、生理的なゲップは出ても問題ありません。

しかし、頻度・臭いなどにいつもと違ったところがあったら、怖い病気が潜んでいる可能性があります。

最悪の場合死に至る重篤な病気が隠れていることもありますので、気を付けたいものです。

そこで、今回は犬のゲップの原因をご紹介します。

エサを急いで食べている

エサを急いで食べてしまう犬は、ゲップが出やすくなってしまいます。

犬は下を向いて食べるため、落ちないように食べる必要があり、その際に空気を多く吸いすぎてしまいます。

このようなゲップは生理的なもののためそこまで問題はありませんが、解決方法としてはエサの容器を高さのあるものにしてあげることです。

必要以上に下を向かいないで済むよう、エサの容器を台の上に置いたり、高さのある容器に変えてあげるといいでしょう。

また、お腹がすきすぎて急いで食べてしまう犬には、エサの回数を増やして、少量ずつあげることも効果的です。

水をがぶ飲みしてしまう場合も、同じような原因で大量に空気を吸ってしまうため同様の対策で解決することができます。

口の中に炎症がある

犬は硬いものを噛むのが大好きです。

その際に歯茎などを傷つけてしまうと、そこが炎症し口内炎になってしまうことがあります。

また、傷がなくても口内環境が良くない場合には細菌が繁殖して口内炎を起こしてしまうこともあります。

口内炎になってしまった時は抗生物質の投与などが必要となりますので、獣医さんにかかりましょう。

家庭でできる予防としては、犬の誤食をしてしまいそうなものを撤去してしまいましょう。

誤食をしてしまいそうなものは、犬の届かない場所にしまうことを心がけるとよいでしょう。

消化不良を起こしている

消化不良を起こしている時もゲップを出してしまうことがあります。

元気があるのにも関わらず下痢やおう吐をしてしまったり、ゲップが臭う場合も消化不良の可能性があります。

そんな時は消化のいいエサに変えてみるのもいいでしょう。

また、人間の胃腸を整えるのにも用いられるキャベツを温野菜やミキサーにかけて少量与えたり、リンゴを少量与えることも効果的です。

ただし、キャベツもリンゴもいきなり大量に与えることは禁物です。

特にリンゴは個体にアレルギー症状を起こさせることもあるので、様子を見ながら与えるようにしましょう。

また、膵臓の調子が悪い時にも同様の症状が出ることがありますので、症状が重篤な場合は獣医に連れていきましょう。

調にガスが溜まっている

腸にガスが溜まっているとゲップの原因になることがあります。

腸にガスの溜まる原因としては、食物繊維の取りすぎ、乳製品の摂取、腐ったものを食べてしまったなどがあります。

人間でもサツマイモなどの食物繊維の多い食べ物を食べすぎるとオナラやゲップの原因となります。

食物繊維とは犬の持っている酵素で分解できなかったものの総称です。

犬の持つ酵素で分解できなかったものは腸へいき、腸内細菌に分解されます。

その腸内細菌が分解する際にガスを発生させ、それがオナラやゲップの原因となってしまいます。

また、犬と猫は乳糖不耐性(にゅうとうふたいせい)という体質を持っています。

そのため、乳製品などの分解が十分にできません。

食物繊維と同様に分解を腸内細菌に頼ることになり、これもゲップの原因となります。

腸内でガスを発生させない対策としては、食物繊維の量を減らす・乳製品を与えないなどを気を付けるといいでしょう。

胃拡張・胃捻転

犬のゲップの原因で一番怖いのが胃拡張・胃捻転を起こしている場合です。

まず、胃拡張とはどんな病気かといいますと、急いでエサを食べたり水をがぶ飲みした際の空気の吸いすぎなどにより胃が異常に大きくなってしまっている状態を指します。

胃拡張の状態が長く続くと、胃に血液が十分に行き渡らなくなり、胃が捻じれてしまうこともあります。

これが、胃捻転です。

胃捻転になってしまうと、開腹手術が必要となり最悪の場合は死に至ることもある怖い病気です。

胃捻転になると、ゲップと併せて大量のよだれが出たり、胃の部分が大きく膨れて苦しそうにしたりします。

また、吐いてしまったり水を大量に飲むなどの症状が見られることがあります。

そのような症状が出たら胃捻転を起こしている可能性があります。

すぐに獣医さんにかかるようにしましょう。

犬のゲップの原因を知ろう

たかがゲップといえど、怖い病気が隠れていることがあります。

愛犬がゲップをし始めたらよく観察し、異常を察知したら病院に行きましょう。

大切な愛犬の健康を守るためには異常を察知するためによく観察することが必要です。