可愛がっているペットも年齢が上がるに連れて、様々な病気を発症してしまいます。

白内障もシニアの犬がかかりやすい病気で、進行すると失明の可能性もある恐ろしい病気です。

今日は白内障の原因や予防法、かかってしまった時の症状と治療法をご紹介します。

犬の白内障の原因とは?

犬の白内障は様々で、避けられなものと、飼い主が予め気をつけていると防ぐことが出来るものがあります。

もちろん加齢による加齢性白内障もありますが予防できるものはきちんと予防してあげましょう。

・遺伝や生まれつき
犬の白内障は、常染色体性劣性遺伝による発症が多くあります。

発症しやすい犬種として、トイプードル、ミニチュアシュナウザー、アメリカンコッカースパニエル、ゴールデンレトリバー、シベリアンハスキーが挙げられます。

他にも、生まれつき水晶体が濁っている先天性白内障があります。

遺伝的な要因がある場合には、生後数ヶ月が経って白内障を発症する、若年性白内障があります。

・基礎疾患
糖尿病や外傷による代謝性疾患などは合併症を起こしやすく、白内障を発症することもあります。

糖尿病以外にも、低カルシウム血症やぶどう膜炎といった病気も発症しやすくなっていますので注意が必要です。

・有害物質
ジニトロフェノールやナフタリンといった毒物は、白内障を発症しやすくします。

・その他
腫瘍治療の放射線や事故、加齢による白内障も多くあります。

外傷などは飼い主が気をつけてあげることが出来るので、きちんと注意を払うようにしましょう。

犬の白内障の症状は?

白内障になると、水晶体が白くにごり視力が著しく低下していきます。

目の水晶体が白く濁り、網膜に光が届かなくなることが原因です。

初期であればいつもと変わらないままの生活ですが、病気が進行していくに連れ、視力が悪いことで歩くのがままならなかったり、なにげない場所にぶつかったり、いつも大丈夫であった段差などにつまづいていたり、明らかに違うと気付くことになります。

しかし、明らかに症状が出てしまった時には、かなり進行している場合があります。

また、見た目もはっきりと分かるようになります。

目が白く濁っていき、視線は合いにくくなります。

発症したばかりでは、見分けることが非常に難しいので、注意深く観察し、もしも飼い犬にいつもと違う様子ならば直ぐに病院を受診するようにしましょう。

犬の白内障の治療法や費用は?

白内障になってしまうと病院で必ず受診し、診てもらいましょう。

白内障と診断された場合、多くは進行を遅らせる点眼薬か人工レンズを入れる方法があります。

人工レンズは視力が低下した場合の選択肢になりますが、手術により行いますので年齢や犬の体調、症状をきちんと考え、獣医と相談した上で選びましょう。

点眼薬で体に負担をかけず遅れることを期待するか、体に多少の負担をかけても完治を目指すかは、悩むところですね。

手術になると片目で25~30万、両目だと50万前後になります。

しかし合併症や、他の病気がある場合はまた値段は変わりますので、いくらになるか、手術はどのようなものか、きちんと相談しましょう。

手術は1週間程度の入院や治療を行い、1ヶ月間はカラーで保護し、内服や点眼を行い治療を行います。

特にカラーなどは、犬にとってとてもストレスを感じますので、ストレスに耐えられる性格かどうかを判断に入れましょう。

しかしどの治療法も、確実に白内障を治すということにはなりません。

手術も上手く行かなかったり、術後の経過が悪く、失明になってしまうこともありますし、もちろん成功すれば以前のようにはっきりと見えるようになります。

手術は術後のケアが難しく、リスクが伴ってきます。

その為、景観豊富な専門の獣医に診断してもらい、手術などをしていただくことが必要となっています。

犬の白内障の予防法は?

白内障は原因が複数あり、未だによくわかっていないことがありますので、白内障の予防は難しいとされています。

しかし、犬の目に負担をかけない生活を心がけてあげる必要があります。

真夏や春といった紫外線のきつい時間帯には散歩などはずらしたり、散歩後は点眼予防薬などを点眼したり、目やにが出ているとバイ菌が入るのできちんと拭き取ってあげたりすることも大切です。

これらの方法は、直接的に白内障を予防するわけではありませんが、もしも白内障の初期であった場合、進行を遅らすことが出来ますので、積極的に実践しましょう。

白内障であっても愛犬に変わらぬ愛情を

大切な家族である愛犬が、病気になり視力が低下していくと、とても悲しくなりますよね。

ですが、犬は視力よりも聴覚や嗅覚の方が優れていて、もしも失明してしまったとしても、十分に生活をしていくことが出来ます。

もちろん今までの生活とは、少し変わってしまって、色々と注意すべき点は出てくるかもしれません。

しかし、犬はいつでも飼い主を1番に考え、今までと変わらない愛情を与えてくれます。

私達も愛犬にとって1番良い方法を選択してあげることが大切です。