近年、流通の便が非常に成長した日本ですが、ペット業界にもその影響は現れてきています。
ペンギンやフクロウ、ワシやタカなどの珍しい鳥類が輸入されてやってくることも多くなりました。
そこで今回はくちばしの大きな鳥たちをご紹介します。
コンゴウインコ
オウム目インコ科で、最大種は全長100㎝体重1700gにもなる大型の鳥です。
他のオウム目インコ科の仲間と同じく、大きくて強靭なクチバシを持っています。
雄叫びを上げることもありその声の大きさは大人の人間より大きいと言われています。
住宅地で飼育するには、周囲の人達の理解を得てからの方が良いかもしれません。
ただ、鳴く回数自体が少ない上に夜暗くなると眠ってしまうので、それほどハードルは高くないでしょう。
最大種のスミレコンゴウインコ(ヒヤシンスコンゴウインコ)は輸入できないため、国内繁殖された個体のみが出回ります。
通常目にする種は瑠璃コンゴウインコで28万ほどで出回ります。
次によく見るベニコンゴウインコは、日本で手に入りやすい中で最大種になります。
近年では瑠璃コンゴウインコとベニコンゴウインコの交雑種(ハイブリッド)のハルクインコンゴウインコなど、ハイブリッド品種がいくつか出回るようになりました。
最小種のコミドリコンゴウインコも、その大きさから近年人気が出てきております。
放鳥した時のためにスタンドを用意すると、ほとんどスタンドから動かないので糞で部屋を汚すことがありません。
寿命が平均50年と長いので、生涯の相棒としてかわいがるのも良いかも知れません。
ペリカン
ペリカン目ペリカン科ペリカン属の言わずとしれた怪鳥です。
30㎝近い大きなクチバシをもち、下クチバシから喉にかけて15リットルの水が入る、咽頭嚢と呼ばれる喉袋があるのが特徴です。
ハイイロペリカン、オーストラリアペリカン、フィリピンペリカン、ペルーペリカン、アメリカシロペリカン、コシベニペリカン、カッショクペリカン、モモイロペリカン。
以上の全8種類おり、最大種のハイイロペリカンは全長170㎝体重11キロになります。
モモイロペリカンは魚群を群れで責めチームで狩りをすることが有名です。
ペットとしては28~30万円で手に入りますが、魚や甲殻類を一日1kg食べるので食費は大変でしょう。
ローマ皇帝のマクシミリアン1世が飼育していたペリカンが80年生きたそうです。
目の周りが黄色いのがオスで赤いのがメスなので、繁殖を試してみるのも面白いかもしれません。
オニオオハシ
キツツキ目オオハシ科オオハシ属になります。
全長55~65㎝体重500~850gにもなりその大きさからかつてはオオオオハシとも呼ばれていました。
オが連続しすぎるのを嫌われ、オニオオハシと呼ばれるようになったそうです。
ブラジル北部~ボリビア、パラグアイが分布になり。
主食はパパイヤやパッションフルーツなどのフルーツですが、鉄分が多い柑橘類は、避けなければ肝臓に鉄分が溜まり病気になることがあります。
昆虫や他の鳥の卵、そしてヒナなどを食べてしまうこともあるので、雑食性だと言えます。
子育ての時期になると、コオロギやマウスなどの高タンパク食が足りていなければ子食いを起こすことがあるので、注意が必要です。
ヒナのクチバシには赤みがなく大人になるにつれて赤みが出てきます。
人によくなれますが、好奇心が強いために誤食などが多いと言います。
クチバシは20センチ近くの大きなものですが、重量は15g以下でおよそ10円玉3個ほどの軽さになります。
クチバシも大きいですが、声も大きいので注意が必要です。
直線的にしか飛べないので、飼育するには広い空間が必要です。
水浴びが好きなので大きな水場を作ってあげるのも良いかもしれません。
サイチョウ
ブッポウソウ目サイチョウ科でオスの全長は最大160㎝メスの全長は最大90㎝ほどになる大型の鳥です。
クチバシは20㎝近くになりますが、そのクチバシの上にクチバシとほぼ同サイズの鶏冠を持つことが有名で、怪鳥の代名詞のような姿をしています。
つがいで暮らすことが多いですが、条件が良くエサや空間が沢山あれば群れることもあります。
最大種はアジアのオナガサイチョウで最小種はアカハシマメサイチョウになります。
25万円ほどで購入可能な上、鳥を扱う大きなペットショップでは扱われることが多く人気があります。
手に入れることも簡単で、メジャーな種類はカササギサイチョウやセグロコサイチョウです。
芸を覚えるほど頭が良く、声が小さくてあまり鳴かないので、飼育しやすい種だと思われます。
ちばしが大きい鳥の種類を知ろう
コンゴウインコは古くから人気がある種で馴染み深いですね。
ペリカンは日本に適応できるようで逃げ出してしまった鳥が野外で10年以上生きているそうです。
オオハシは有名ですが声が大きいのが玉に瑕。
サイチョウは見かけによらず飼育がしやすいようで始めるにはうってつけかもしれません。
沢山の珍しい鳥たちが飼育可能な今の日本ですが、これらはやはり日本の種ではなく海外からの種、つまり外来種になります。
飼育気温や飼料に気を付けることも大事ですが、それよりも野外に放鳥することが決してないこと。
それが1番大事になると思います。