一般的にクワガタはカブトムシと同じエサを食べます。
ただしカブトムシほど大食ではないので、与える量は若干少なめで大丈夫です。
食べる量はクワガタの大きさに比例しますから、国産の小型種には少なく、外国産の大型種にはたくさんエサをやりましょう。
また、クワガタは越冬しますが、夏場と冬場では食欲が違います。
冬は夏の半分以下しかエサを食べないので、様子を見て与える量を調節してください。
それではクワガタに最適なエサをご紹介します。
バナナ
バナナはクワガタの大好物です。
バナナにはクワガタに必要な栄養素が豊富に含まれており、含有水分が少ないため飼育環境が汚れにくいという利点があります。
個体によって一日に食べる量は違うので、最初は1センチほどにカットしたものを個体数分入れてあげて様子を見てください。
食べた分量を確認し、次回は量を調節するようにすると良いです。
バナナは糖分が高いので主食として毎日与えるより、週に1~2回に与えた方が良いでしょう。
また、生のバナナは腐敗が早く、蟻やコバエも寄ってくるので、クワガタがあまり食べていなくても夏場は適当な時間に回収した方が良いです。
腐ったものを食べるとお腹を壊して弱ってしまいます。
リンゴ
リンゴもクワガタは大好きです。
リンゴは果物の中で比較的水分が少なく、果汁で飼育環境が汚れにくいので使いやすいエサです。
皮ごとカットして皮を下にして与えてください。
大事なのは、あまり農薬を使っていないリンゴを与えることです。
残留農薬はクワガタを弱らせる原因になります。
無農薬のリンゴが手に入るなら、それが一番でしょう。
リンゴは主食にすることもできますが、生のエサなので衛生管理に気を付ける必要があります。
特に夏場の腐敗は早く進むので、頻繁にエサの交換をするようにしましょう。
昆虫ゼリー
最近のエサの主流は昆虫ゼリーです。
クワガタの生育に最適な栄養素が詰まった昆虫ゼリーは主食として非常に便利です。
安価に手に入り、飼育環境を汚さず、エサの交換が簡単に行えるというメリットもあります。
そんな昆虫ゼリーには2種類あります。
1つは透明な黒糖ゼリー、もう1つは白っぽい色付きの高たんぱくゼリーです。
どちらも毎日の主食としオススメです。
特に、産卵前のメスはタンパク質を大量に必要としているので、交尾をし始めたら高たんぱくゼリーを中心にエサをあげると良いでしょう。
クワガタのメスは、たんぱく質が不足すると、幼虫や蛹、一緒に飼われているオスまで食べてしまうことがあるので注意が必要です。
スイカを与えるなら皮に近い部分を
スイカやメロン、モモといった果物は水分量が多すぎて、クワガタが下痢になるからエサに向かないというのが最近の通説です。
しかし昔はこのようなエサを与えてきましたし、実際にこれらの果物が原因でクワガタが早死にしたという調査結果があるわけではありません。
ですが不安が残るので、水分の多い果肉部分を切り落とし、皮に近い部分を与えてあげましょう。
赤い果肉が1センチほど残してあれば十分です。
それから、大量に与えないことと、主食にしないことを守れば平気です。
果汁の多い果物は飼育環境を汚すので、現在はあまりオススメされていないのです。
薄めた乳酸菌飲料と薄めた蜂蜜
クワガタには市販の乳酸菌飲料や蜂蜜を水で薄めたものを与えても喜びます。
どちらも五倍程度に薄めてください。
特に蜂蜜はそのまま与えてしまうと粘度が高すぎてクワガタの体にくっついてしまい、動けなくなってしまいます。
そうなるとクワガタは弱って寿命を縮める結果になってしまうので、十分注意してください。
蜂蜜も触ってべたつかない程度に水で薄めると良いです。
また、夏場は蟻やコバエが寄ってきやすいので、ある程度時間が経過したら回収してください。
どちらも脱脂綿に含ませて与えてください。
夏場は乾きやすいので、滴らない程度に十分含ませておくと良いでしょう。
昆虫ゼリーのカップのような容器に入れておくと飼育環境を汚さず便利です。
また、割りばしの先に脱脂綿をくくりつけてクワガタの口元に差し出してあげると、しがみついて食べてくれます。
クワガタが好むエサを見つけよう
クワガタは基本的にカブトムシと同じエサを食べるので、飼育はそれほど難しくありません。
羽化したばかりのクワガタは体に蓄えた栄養だけで一定期間過ごすので、エサを食べなくても焦る必要はありません。
断食期間は個体の大きさ、種類にもよりますが、動き方をよく観察してエサを無駄にしないようにしてください。
心配であれば常時少な目のエサを入れておき、たまにエサの種類を変えて食いつき具合を確認すると良いでしょう。
体内の栄養を使い果たしたら食欲が出てきます。
栄養バランスの良いエサを与えて、長く飼育してあげましょう。