カブトムシの寿命は国産か外国産かによって違います。

国産の二ホンカブトムシは成虫になってから1~3カ月しか生きない短命種ですが、外国産のカブトムシは成虫になった後も1年以上生きる長命種がいます。

寿命は個体の飼育環境にも左右されますが、種によって概ね決まっています。

カブトムシの寿命は正確な判定が難しいので、ギネスの世界記録には登録されていません。

それでは、カブトムシが成虫となってからの寿命がどれくらいあるかご紹介します。

二ホンカブトムシの寿命

国産の二ホンカブトムシは成虫になった後の寿命は1~3カ月くらいです。

日本の気候は一年を通じて変化し、二ホンカブトムシの体には越冬する能力がありません。

ですから、室内の温かい環境下で飼育したとしても11月、12月に入るとほとんどの個体が死んでしまいます。

人工的に羽化を遅らせることで、長く飼うことはできますが、基本的な寿命はあまり変わらないようです。

ヘラクレスオオカブトの寿命

世界最大のヘラクレスオオカブトは寿命も世界最長です。

快適な飼育環境下であれば1年~1年半は生きることができます。

体が大きく丈夫なので、他の個体と戦ったり交尾をさせたりしなければ、カブトムシの飼育初心者でも安心して長く飼うことができます。

ヒルスシロカブトの寿命

ヒルスシロカブトはヘラクレスオオカブト属に属す大型のカブトムシです。

しかし体長はヘラクレスより大分小さく、最大で9センチ程度です。

寿命は約5~6カ月なので、上手に飼育すれば半年以上飼育することが可能です。

カブトムシの中では長命な部類に入るでしょう。

アトラスオオカブトの寿命

オス、メスともに玉虫色に輝くボディのアトラスオオカブトは、体調10センチくらいまで成長する大型のカブトムシです。

体は大きいのですが、寿命は二ホンカブトムシとあまり変わらず3カ月くらいしかありません。

短命種と言えるでしょう。

コーカサスオオカブトの寿命

アジア最大のカブトムシですが、寿命は3~4カ月の短命種です。

国産よりも若干長い程度で大差はありません。

非常に好戦的な性格なので、他の個体と同じケースで飼育すると間違いなくケンカをして傷つけ合い、寿命を削ることになってしまいます。

長生きさせるには個体ごとに別々のケースで飼育してください。

ティティウスシロカブトの寿命

体長約7センチになるティティウスシロカブトは黄土色で、中型のカブトムシです。

寿命は8~10カ月あり、カブトムシの中では長命種になります。

飼育環境に気を使ってやれば、1年くらいまで長生きさせることができるでしょう。

ヒメカブトの寿命

ヒメカブトは二ホンカブトムシとほぼ同じサイズで、アジアからオセアニアの幅広い範囲に分布しています。

寿命も国産とほぼ同じで2~4カ月です。

二ホンカブトムシよりも活発に動き、闘争心も激しいので、長生きさせたければ個体別に飼育することをオススメします。

飼育方法は国産と同じです。

オスとメスの寿命と長生きさせるためのコツ

一般的に、カブトムシを同じ環境下で飼育した場合、オスとメスの寿命に大差はありません。

ただし、交尾をさせてしまうとどちらも体力を消耗して寿命が短くなるようです。

オスは交尾するとまもなく死んでしまい、メスも産卵後すぐに死んでしまうケースがほとんどです。

オスは他のオスの個体とケンカをして怪我をしても、寿命が短くなります。

交尾させないようにすると、オスもメスも比較的長生きしますが、国産のカブトムシは越冬することはできません。

どの種類のカブトムシでも、長生きさせるためにはいくつかのコツがあります。

まず、卵から成虫になるまでずっとストレスのない飼育環境で育てることです。

個体に合わせた大きさの飼育ケースやカブトムシの種類に合わせた生活環境(温度、湿度など)を整えてあげましょう。

それから、個体ごとに飼育ケースを分けておくことが大切です。

これはオス同士がケンカをしないようにするためと、交尾をさせないためです。

余計な体力を消耗させないようにすることで、カブトムシの寿命を延ばしてやることは可能です。

エサは、たんぱく質の豊富なバナナか、高たんぱくゼリーと呼ばれる濁った色付きの昆虫ゼリーが良いでしょう。

カブトムシは他にも様々なエサを食べますが、この二種類が一番栄養バランスの良いエサです。

飼育のコツをしっかり掴んで長生きさせてあげましょう。

カブトムシを長生きさせよう

カブトムシの寿命は種類によってある程度決まっていますが、種に合わせた飼育環境の下でストレスなく飼育すれば、若干長生きさせることができます。

カブトムシは幼虫で過ごす期間が非常に長く、羽化後の寿命が短いのが特徴です。

国産のカブトムシの寿命が短いのは、日本には四季があり、寒い冬に耐えられるような機能を遺伝的に持っていないためだと言われています。

ですから、飼育環境を快適に保てたとしても、長期延命させることは難しいのです。

外国産の長命種が生息している地域は、年間を通して同じ気温・湿度を保っていることが多いです。

大切に育ててきたカブトムシですから、出来る限り長く一緒にいられるように色々と工夫してみてください。