メダカの水槽に赤玉土を敷いている人は比較的多いのではないでしょうか。

多くの人がそうしているということは、それなりのメリットがあるということなのですが、一体どんなメリットがあるのでしょうか。

そこで今回は、メダカの水槽に赤玉土を入れるメリットについてご紹介します。

水質を弱酸性に保つことができる

まず、メダカを飼育するためには、使用する水のpH(ペーハー)がどのぐらいだと適切なのか把握しておく必要があります。

ちなみにpH6.5~7.5が適切だとされていますが、繁殖を考えておられるなら弱酸性の方が良いとされています。

そして、赤玉土に使用されているのは、基本的に関東ローム層の赤土です。

この関東ローム層は火山灰の堆積によってできた地層で、当然のことながらそこの土は火山灰由来です。

そして、火山灰そのものは酸性なので、関東ローム層の土も酸性になっています。

ここまで書けばお分かりかもしれませんが、関東ローム層の酸性の土を水槽に入れるということは、水質も弱酸性に傾けるということになります。

上にも書きましたが、メダカの繁殖を考えるなら弱酸性の水の方が適しているのです。

つまり、水槽に赤玉土を入れるだけでメダカの繁殖に適した環境を作ることができるのです。

これは大きなメリットではないでしょうか。

ただし、メダカにとっていいのはあくまでも「弱酸性」です。

メダカが生活していくうちに水質はさらに酸性に傾いてしまいますが、そういうのは必ずしも良くありません。

赤玉土を入れたから大丈夫というのではなく、赤玉土を入れたうえで適切に水質管理をしていくのが重要です。

水草がしっかりと繁殖してくれる

メダカも動物ですから、当然のことながら酸素を吸って生活しています。

酸素はあくまでも水に「溶けにくい」というだけで、水中にはちゃんと酸素が含まれており、エラ呼吸によって魚の体内に取り入れられているのです。

しかし、水槽に入る水は有限です。

つまり、酸素も有限なため、そのままにしていれば水中から酸素がなくなってしまいます。

完全に密閉した部屋に動物を入れておくと、酸素が外部から供給されないため酸欠になってしまいますが、これと同じことが起こっていると考えて良いでしょう。

これを防止するためには、酸素を発生するものを水槽に入れておけば良いのです。

ベストの解決法は、水槽内で水草を栽培することです。

植物は栄養分であるデンプンを体内で生産するために「光合成」を行っています。

メダカが排出した二酸化炭素を取り入れ、メダカの呼吸に必要になる酸素を排出しているのです。

つまり、水草を水槽に入れておけば、酸素の供給減になってくれるため、メダカが水槽内で窒息してしまうことはなくなるのです。

赤玉土は園芸用のものですから、水草がしっかりと根を張ることができます。

水草が繁殖すればそれだけ酸素の排出量が増えますから、水槽内の酸素を増やすことができます。

つまり、赤玉土は水草の繁殖を助けるという形でも、水槽内の水質良化にも役立っているのです。

ちなみに水草はメダカのエサにもなってくれますので、水槽内で繁殖させることは、メダカに良いこと尽くめだと言って良いでしょう。

バクテリアの住処となってくれる

赤玉土は関東ローム層の土で、火山灰由来です。

火山灰には小さな穴が空いているのですが、赤玉土にも同じことが言えるです。

こうした小さい穴がたくさん空いていると、そこがバクテリアの住処になってくれます。

メダカは比較的水質の汚れに強い魚だとされていますが、限度というものがあります。

メダカも水中で排泄しますから、水槽内の水質悪化は避けられません。

極端に水質が悪化してしまえばメダカの体に良くありませんし、大量死の原因になってしまう可能性があるのです。

それをある程度解決してしまうのがバクテリアです。

水槽内の汚れを食べて浄化してくれるのです。

これによって水質を安定させ、メダカの生育や繁殖に適した水質を保つことができるというわけです。

バクテリアを繁殖させるためには住処が必要ですが、赤玉土に開いている穴がその住処になってくれ、さらにバクテリアが繁殖して水質浄化能力が上がっていきます。

バクテリアの繁殖に都合が良い環境づくりに適しているのは、赤玉土に限ったことではありません。

熱帯魚の飼育に使用されているソイルも適性があります。

ですが、5リットルで200円前後の赤玉土と比較すると、コストという面では大きな差があります。

そういう意味では赤玉土の方がオススメできます。

赤玉土はメダカに最適

以上のように、赤玉土をメダカの水槽に入れることは、メダカが生活している水槽の水質保持という面から見ると、メリットだらけと言って良いでしょう。

赤玉土はホームセンターで普通に販売されていますし、上にも書きましたがコストもそれほど高くありません。

水質保持のためには時々入れ替える必要がありますので、メダカの飼育をしている人なら多めに買っておいても良いのではないでしょうか。