メダカを使ったボウフラ退治方法

日本でも馴染み深いメダカは、蚊の幼虫ボウフラが大好物だということをご存知ですか?

最近はデング熱も気になりますが、蚊を退治するのは本当に大変。

そんなボウフラ退治は、メダカにお願いしましょう。

メダカはペットショップで簡単に手に入れることができます。

可愛らしいメダカを睡蓮鉢やバケツ稲で飼えば、瞬く間にボウフラ退治をしてくれますよ。

メダカのことを知る

ペットショップでメダカを手に入れる前に、メダカについて少し知識を得ておきましょう。

メダカは水の中を泳ぐ小さな生き物を食べています。

もしメダカを飼う予定のバケツや鉢の底に落ち葉が分厚く溜まっている場合は、取り除いておいてください。

メダカは土の中や葉の下にいる生き物を食べるのは得意ではないので、可能な限り底面はボウフラの隠れ場所が少ない環境を整えてあげてくださいね。

また、水底がプラスチックだったりする場合は、底砂を入れて微生物が増えることのできる環境を作ってください。

微生物には水中の有害物質を取り除いてくれる役割があります。

その他、メダカは急激な水温の変化に敏感です。

ボウフラが出てくる夏場の高温な水に放したらあっという間に死んでしまいます。

効率よくボウフラ退治をするためにも、メダカの健康管理は必要不可欠。

水草や浮き草など、日陰を作るものを入れてあげてください。

水草は水の中に酸素を供給してくれる役割もあるので、しっかり定着してからメダカを放してあげてくださいね。

ボウフラ退治には、どんな種類のメダカを選ぶべき?

ペットショップには、驚くほど沢山の種類のメダカが売られています。

そんな数ある種類の中で買いやすく、ボウフラ退治にも活躍してくれるのは「ヒメダカ」と「クロメダカ」です。

どちらも同じようにボウフラが大好物。

瞬く間にボウフラを退治してくれます。

種類以外にも気をつけなければいけないことがあります。

メダカを購入する時に注意することは、「エサ用メダカ」を買わないこと。

メダカは大きな魚のエサとしても販売されています。

エサ用に増やされたメダカは体が弱かったり、環境の変化に敏感だったりするのでボウフラ退治には向きません。

通常エサ用として売られているのはヒメダカで、エサ用クロメダカというものは販売されていないので、クロメダカを選べばまず失敗することはありません。

もし何か不安な点があれば、しっかりペットショップで確認することも強いメダカを購入するポイントです。

ボウフラがいなくなったら

ボウフラが沢山泳ぐ水の中に、買ってきたメダカを放してみてください。

メダカは瞬く間にボウフラを追いかけ、旺盛な食欲で次々とボウフラを食べてくれます。

例えば、バケツ稲のバケツの中に三匹のメダカを放ったとしたら、一週間後にはエサとなるボウフラを根絶してしまうかもしれません。

当初の目的を果たしてくれたメダカですが、そのままでは当然食糧不足で死んでしまいます。

水の中にボウフラがいなくなったと感じたら、ペットショップで売っている魚のエサをあげてください。

もちろん動くエサが一番ですが、乾燥フレークや赤虫でもしっかり食べてくれます。

もし他にも水場がある場合には、移動させることも可能です。

その場合は、以前メダカを入れていた場所と水温が同じくらいであることを確認してください。

もし水温がかなり違う場合には、バケツなどを別に用意して少しずつ移動先の水温にメダカを慣らしてあげてくださいね。

ビオトープ化に要注意

ビオトープとは、生態系のサイクルがそのスペース内で完結している状態のことです。

水の掃除やエサやりを一切しなくても、そこにいる生き物の生活が維持されるとき、その場所は「ビオトープ」として成立するのです。

そうなればメダカ飼育はとても楽だし、蚊にイライラすることもなく快適な夏を過ごせるように思いますが、実はビオトープ化したときに気をつけなくてはならないものがあります。

それが、メダカの天敵の存在です。

ボウフラを食べるメダカもまた、天敵に狙われています。

主な天敵は鳥やトンボのヤゴです。

ヤゴはトンボの幼虫ですが、水場があるとトンボが卵を産みに訪れ、知らぬ前にヤゴが大きく育っている場合があります。

天敵からの捕食を防ぐために、定期的に水の中をチェックしてください。

もしヤゴがいたら、しっかり取り除いてメダカを守りましょう。

鳥避けには、水草などメダカの身を隠すものが役立ちます。

メダカが活発な夏場は鳥にとってもエサが豊富な時期なので、上空の鳥からメダカが身を隠す場所さえ作ってあげれば、鳥からの被害を防ぐことは難しくはありません。

メダカでボウフラを退治しよう

可愛いのに驚くほど大量のボウフラを退治してくれるメダカ。

飼育も難しくなく、冬の寒い時期に氷の下で生き抜くこともできるほど逞しい小魚です。

次の夏には、生態系の仕組みを利用した環境に優しい蚊対策をしてみてはいかがでしょうか?

あっという間にボウフラを捕食してくれるメダカは、見ていても飽きない大切なペットになってくれることでしょう。