ダンボールをかじる猫

猫がダンボールをかじったりかんだりするくせをなんとかしたいという方いらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、猫がダンボールをかじる理由をご紹介します。

狩りの練習

まず猫がダンボールをかじる理由として考えられるのが、それが狩りの練習になっているということです。

猫は肉食動物で、その敏捷性をいかして狩りを行っていた生き物でした。

多くの飼い猫は野性味が失われているものの、ネズミや小鳥を捕まえるのはお手のものです。

その狩りの本能がダンボールに向かっているのだとしたら、別の方法で狩りへの欲求を満たせば良いのです。

狩りの欲求を満たすために、昔から使われている猫じゃらしは有効ですし、ペットショップやホームセンターに行けば猫用の遊具もたくさん売っています。

近くにペットショップやホームセンターがなければ、インターネットで買うこともできます。

買うのがもったいない人は、普通のひもでじゃらしても猫は喜びますよ。

飼い主の気を引きたい

猫は甘えん坊な生き物です。

ですので、飼い主の気を引くためにありとあらゆることをしてきます。

「ニャーン」と甘えた鳴き声をしながらすりすりと足元にすりよってくるのは序の口で、色々な物をひっかきまわし、部屋の中を所狭しと動き回ります。

それがエスカレートするとダンボールをかじるなどの破壊行動に至ってしまうのです。

この解決策は、そう、猫をたっぷりと可愛がってあげることです。

猫は犬と違ってしつけをしてもあまり効果がないので、猫が甘えたそうにしていたら時間の許す限りなるべく猫の意に沿うように、たっぷり甘えさせてあげましょう。

ストレス解消

人間だってストレスが溜まってしまえば物に八つ当たりをすることがありますよね。

机を叩いたり、タンスを蹴ったり…。

猫だって生活している上で様々なストレスが溜まるもの。

そのストレス解消のためにダンボールをかじっている可能性も高いです。

別の方法でストレス解消をさせるのも一手ですが、それよりも猫のストレスの原因となっていることを探りましょう。

運動不足がストレスの原因になることが多いですが、同居の他の猫がストレスになることもあります。

運動不足は運動させれば良いのですが、例えば新しく猫が入居した場合、先住の猫が大きなストレスを感じることがあるので、そういうケースでは新しい猫ばかりかわいがるのは厳禁で、先住の猫を同じかそれ以上に可愛がることでストレス軽減になります。

爪をとぎたい

ダンボールで爪を研ぎたいという猫の気持ちは意外と軽視されがちですが、猫は自然界では外を歩き回ったり木をひっかくことなどで自然と爪をといでいます。

放し飼いならともかく、室内で飼っているネコはそのようなチャンスがないので、爪を研がないといけません。

昔の家であれば木の柱で爪をといでいましたが(それはそれで困りものですが)、最近の住宅ではそれも難しいため、ダンボールで爪を研いでしまうのです。

ですので、爪研ぎ用の木の板などを準備しましょう。

猫の爪研ぎ用のダンボールというユニークな商品もありますので、それを利用しても良いですね。

本来もっている攻撃性を発散

これはストレス発散に少し近いかもしれませんが、猫が本来もっている野生生物としての攻撃性を発散させるため、そのエネルギーがダンボールに向かっている可能性もあります。

猫などの肉食動物には3つの攻撃性があり、「相手を捕食する」「相手を攻撃する」「相手から身を守る」ことだそうです。

室内で飼われていたらエサは飼い主(つまりあなた)が与えてくれますし、縄張り争いやパートナー争いもありません。

外敵もいないので、攻撃性をダンボールに向かわせているのですね。

他の猫とけんかさせたりねずみ取りをさせるのは抵抗があるでしょうから、あなたが猫の遊び相手になってあげましょう。

少々激しい遊びの方が猫の攻撃性が発散されますよ。

ダンボールのにおいが好き

最後に、猫はダンボールの匂いが好きなのではないかとも考えられます。

犬ほどではないですが、猫は人間よりもはるかに嗅覚が発達していて、匂いで色々なことを判断します。

そして、ダンボールもクンクン嗅いでから引っ掻いたり噛みついたりしているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。

なぜダンボールの匂いがすきなのかは分かりませんが、自然物の少ない家屋の中で、自然の中の何かを思い出させてくれるのでしょう。

もしそうだとすれば、もうあきらめて猫がいたずらしても大丈夫な猫専用のダンボールを用意するのが一番でしょう。

猫がダンボールをかじる理由を知ろう

猫に対して「なんでダンボールにいたずらするの。ダメじゃない」と叱ってもまず効果はありません。

その場では叱られたことで大人しくしますが、また同じことを繰り返すでしょう。

ですので、猫がダンボールをかんだりする理由を理解し、予防や解消法を考えましょう。

そうしないと、もっと深刻な問題を引き起こすことになりかねませんよ。