猫は犬と比べると手間がかからないので、体調の変化に気付きにくいところがあります。

おしっこが出しにくそうな仕草は、猫の体調変化の1つのサインです。

今回は、その原因についてご紹介します。

尿路結石

尿路結石とは、腎臓・尿管・膀胱・尿道に結晶や石のようなものができてしまう病気です。

その結石が詰まってしまうことによって、おしっこが出しにくかったり、全く出なくなってしまったりします。

他にも、おしっこをしている時に痛がったり、おしっこに血が混じったりといった症状もでてきます。

この結石は、様々な種類があります。

結石や結晶ができてしまう原因は、水をあまり飲まなかったり、あまり品質の良くないドライフードや缶詰、おやつなどを長期的に与えていたり、運動不足や肥満傾向であったりなど、様々です。

また、尿道の長いオスの猫の方がメスに比べて、できやすい傾向にあります。

結石の種類によっては、動物病院で売っているフードで溶かせることもできますので、先生の判断によっては処方してもらえます。

しかし、完全に詰まっていておしっこが出ないときは、手術で結石を取り除きます。

再発しやすいので、水分をしっかり取り、良質なフードに変えることで再発防止になります。

膀胱炎

膀胱炎は、尿道などから膀胱へ最近が侵入して、膀胱内で炎症が起こり、粘膜がただれてしまう病気です。

そのため、膀胱内で出血したり傷が出来てしまったり、血が固まったものや膿が、尿道で詰まってしまいます。

そうなると、トイレの回数は増えるけれどおしっこが出にくそうにしていたり、少量しか出なかったりします。

また、血尿が出たり、濁った色のおしっこも出たりするようになります。

基本的には動物病院で、膀胱を洗浄したり、抗生剤を投与したりすれば治ります。

この膀胱炎も再発しないように、新鮮な水を常に飲めるようにしておくことが大切です。

腎不全

腎臓は、血液中の必要な栄養分はもう一度血液に再吸収し、不必要な水分や塩分や老廃物などを濾過し、おしっことして排泄させる役割があります。

腎不全とは、そういった腎臓の役割が、正常に機能しなくなった状態を言います。

腎不全の初期は、水をたくさん飲み、おしっこもたくさん出ますが、状態が悪化するにつれおしっこも腎臓でだんだんと作られなくなり、量が少なくなったり、出にくくなったりします。

この状態を放っておくと、老廃物が濾過されず体外に出て行かないため、血液中に留まり老廃物が体中を回り、全身に恐ろしい症状が出てきてしまい、最悪の場合、死に至ります。

これを尿毒症と言います。

腎不全には、急性腎不全と慢性腎不全とがあります。

急性腎不全は何らかの原因によって、急に腎臓の働きが悪くなってしまいます。

早期発見と早期治療を行えば回復する可能性は高くなりますが、治療が遅れると死に板ある可能性も高くなります。

慢性腎不全は、徐々に腎臓の機能が低下していきます。

完治はしないので、進行を遅らせることが大切です。

前立腺肥大

前立腺は、オスにしかない生殖器で、精液の重要な成分を産生したり、おしっこを出すときの補助的な役割を持ったりしています。

この前立腺は、膀胱の下側後方にあります。

前立腺炎は、前立腺に細菌が侵入することで発症します。

このため、おしっこが出しにくくなったり、血尿や膀胱炎を併発したりします。

前立腺肥大は、ホルモンのバランスが崩れ、前立腺の容積が増え、肥大が起こる病気です。

肥大が起こると膀胱や尿道が圧迫され、おしっこが出しにくくなる場合があります。

前立腺肥大は、去勢手術をしていないオスになりやすい傾向があります。

ただし、前立腺炎や前立腺肥大、その他の前立腺の疾患は、猫よりも犬に多発しやすいです。

基本的には、去勢手術で予防できる病気です。

その他

その他にも考えられる原因はいくつかあります。

前立腺腫瘍などの、膀胱や尿道に近い場所にできる何らかの腫瘍や、腎臓腫瘍ができてしまうと、尿道が圧迫されておしっこが出にくくなってしまう場合もあります。

また、交通事故やケンカによる咬傷などの怪我の為に、尿道や膀胱が損傷してしまうと血尿やおしっこが出なくなってしまいます。

生活環境が変わる、トイレの環境が悪いなど、何らかのストレスを感じていると、おしっこを我慢してしまい、膀胱炎などを引き起こす子もいます。

猫のトイレを日々観察しよう

おしっこを出しにくそうにしている時は、泌尿器系の病気にかかっていることがほとんどです。

そして、尿道の短いメスよりも、尿道の長いオスに多くみられます。

また、水分をあまり摂らない冬に多発しますので、常に新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。

飼っている猫が、トイレにどのくらいの頻度で行っているかを知らない人が結構います。

日々の観察で病気に早く気付いてあげられます。

最悪、死に至ってしまう場合もありますので、放っておかず、気付いたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。