ものまねが上手で愛嬌があり、頭がいい鳥というイメージのある鳥がオウムです。
「オウムという鳥をイメージしてください」というと、どういう鳥が思い浮かぶでしょうか。
白くて大きくてクチバシがまっすぐでなく曲がっている、という鳥を思い浮かべる人・海賊の肩の上に座っている鮮やかな赤や青などカラフルでやっぱりクチバシが曲がっている鳥、を思い浮かべる人など様々です。
学術的に言うとオウムとは「オウム目オウム科」に属する21種類の鳥のことを指します。
オウムとされる鳥には頭に冠羽、という飾り羽があります。
身体の大きさに関わらず、頭にこの冠羽があるかどうかで「オウム」なのか「インコ」なのかが見分けられます。
タイハクオウム
犬のように人に懐く、としてオウムの好きな人の間でも人気の鳥です。
全長45センチほど、全身が白い羽毛で覆われている美しい姿も人気のひとつでしょう。
一般的に頭が良く、飼い主とのスキンシップを好む甘えん坊な性格の個体が多いと言われています。
寂しがり屋の一面も強い個体が多いので、孤独を感じないような体制を整えてあげるのが飼育のポイントにもなります。
ただ、性成熟する年齢になるとオスの攻撃性が強まる傾向があります。
クチバシは大きく力も強いので、噛み癖をつけないように訓練が必要になることも考えられます。
朝夕に雄たけびと言われる「大きな声で鳴く」ことが良く知られています。
かなり大きな声で鳴きますから、集合住宅での飼育は難しいです。
一軒家であっても防音対策を考えてからのお迎えが安心です。
オオバタン
全長40から50センチほど、淡いサーモンピンクの羽が魅力的な鳥です。
人にもよく懐き、スキンシップを好むタイプの鳥です。
もともとはインドネシアが原産の鳥になります。
残念ながら現地では乱獲が原因で個体数が減ってしまっているそうです。
そのために輸出入は厳しく制限されている種類でもあります。
活発で活動的、甘えん坊な性格の個体が多いと言われていますが、その一方でデリケートな一面もあります。
やはり雄たけびの声はかなりのボリュームがあり、クチバシの力も強いので、お迎えするにはしっかりとした防音対策をとるなど上手に付き合う方法を考えることが重要です。
キバタン・コバタン
キバタンは、オウムという鳥として思い浮かぶ人が一番多い種類かもしれません。
体調約50センチほど、全身が白色ですが冠羽の先に黄色が入っています。
飼い主にもとてもよく懐き、一緒に遊ぶことを好むタイプの鳥が多いです。
やはり大変寂しがり屋な一面もあるので、十分にコミュニケーションをとってあげないといけません。
鳴き声もやはり大き目、防音対策をしっかりととってからのお迎えが重要です。
コバタンはキバタンととてもよく似ているために、「身体が小さいキバタンかな」と思っている人も多くなります。
体調は約30センチほど、キバタンよりも一回り小さめです。
よく懐き、よく一緒に遊びたがる可愛らしい性格はキバタンと同じといってもいいでしょう。
身体が小さいといっても鳴き声はそれなりにボリュームがあるので、防音対策は必須になります。
オカメインコ
インコ、という名前がついていますが、頭に冠羽があり実は小型のオウムです。
オウムに分類される鳥のうちでは最小のものになります。
他のオウムたちに比べると声も大きくなく、身体も大きくないために鳥に慣れた人には特に扱いやすいとして、自分で手乗りに育てる人も多いです。
そのため、挿しエサの必要なヒナの年齢から入手することもできます。
人にもよく懐き、穏やかな性質なので他の種類の鳥とも一緒に飼うことができます。
ただし、他の鳥から「いじめられる」存在になりやすいので、放鳥したりするときにはケガをしたりすることのないように気配りしてあげてください。
呼び鳴きの声は他のオウムに比べると「小さい」ですが、やはりよく響きます。
オカメインコは夜中に突然ケージの中で暴れたりなど「おかめパニック」と呼ばれる行動を起こすことがある神経質な一面もあります。
単色の羽色が多いオウムの中では唯一「いろいろな羽色の種類がある」オウムです。
飼い鳥としても人気がありますから、他のオウムに比べるといろいろな飼育情報を得られやすいのも魅力です。
モモイロインコ
同じく名前に「インコ」の文字が入っているけれど頭に冠羽があり、「オウム」に分類されるのがモモイロインコです。
体調35から38センチ、キレイなピンク色をした羽色が愛らしい人気上昇中の鳥です。
人にも懐き、活動的な鳥です。
呼び鳴きも他の種類に比べるとそれほどしない種類ですが、「全く鳴かない」ということはありません。
声もそれなりに声量があります。
クチバシの力が他のオウムに比べてそれほど強くない、とされています。
けれどもそれなりの身体の大きさがありますから、噛まれるとやはりケガの原因になりますから注意しましょう。
代表的なオウムの種類を知ろう
オウムの仲間は知能も高く、寿命も長いためにコンパニオンバードとしても本当に魅力的な鳥達です。
ご紹介した以外にもいろいろな種類がいます。
珍しい種類もありますが、動物園などしっかりとした飼育環境と専門知識がないとお世話しきれない種類も多いのです。
お迎えの際には飼い主となる人の人生設計も含めて、「最後まできちんと面倒を見ることができるか」「万一の場合は次の引き受け手が確保できるのか」も検討しましょう。