身近でかわいく人なつっこく、飼いやすい小鳥、文鳥。
昔は文鳥の餌の種類はあまりありませんでしたが、今はいろいろと開発されています。
そんな文鳥がおいしく食べられ、健康に暮らしていけるエサをご紹介します。
主食シード
どんな動物でも、主食+栄養補助が基本の組み合わせです。
シードは穀物の種子で、文鳥のエサの主となるものです。
メーカーにより種類と配分は違いますが、基本は「アワ」「ヒエ」「キビ」「カナリーシード」の4種が配合されています。
また、文鳥はお米も好きなので、お米も入っている場合もあります。
エサの中でも特に「カナリーシード」は脂質が高いので、肥満気味の子には入っていない種類を選びましょう。
与えたての頃は文鳥がカナリーシードだけ拾って食べてしまう場合もあるので、ムラ食いをしていないか食べ残しを見ましょう。
シードにはカラつきとムキエサがありますが、栄養価が高いのはカラつきです。
小鳥がカラをむく楽しさもあるので、できたらカラつきを選びましょう。
しかし、まだ雛に近かったり老鳥の場合は、食べやすいムキエサを選択するのもOKです。
シードの補助食青菜
シードだけはビタミンAやミネラルが摂取できないので、青菜で補いましょう。
豆苗、小松菜、チンゲンサイ等がオススメです。
よく洗い、新鮮なものを与えてください。
豆苗の豆の部分は小鳥には良くないので与えないよう注意してください。
ホウレンソウはシュウ酸が多く、文鳥に適していません。
ネギのようにアクの強い野菜や、モロヘイヤのように粘りのあるものはNGです。
キャベツやキュウリは毒ではありませんが、栄養素が薄くあまり意味がありません。
さらに水分が多いので、おなかを下す可能性もあります。
野菜に関しては、どうだろう?と迷ったらあげないのが鉄則です。
また、初めて見る野菜はびっくりして近づいてこない場合もあります。
数日は食べていなくても、置きっぱなしにして見慣れさせると良いでしょう。
人間が食べるふりをするのを見て、食べだしたという話もあります。
「グリーンフード」という青菜の代替えになるエサもあるので、青菜を全く食べないようでしたらこちらもオススメです。
また、「ネクトンS」というビタミン補助剤も売られていますので、バランス良く栄養摂取させましょう。
シードの補助食ボレー粉
シードだけはカルシウムが摂取できません。
カキの殻を砕いて洗った「ボレー粉」というものをあげましょう。
小柄な文鳥には大量に必要ではないので、シードに少し乗せるくらいで良いと思います。
全く無視するようであればボレー粉をさらに砕くか、「カトルボーン」というイカの骨を乾かしたものがあるので、スプーン等で削ってシードに振りかけましょう。
インコはカトルボーンをかじるのですが、文鳥はあまりかじりませんので、しっかりと削ってあげましょう。
1~3までが文鳥のエサの基本セットです。
総合栄養食ペレット
ペレットは文鳥に必要な栄養を粉状態にして顆粒にしたものです。
ペレットを食べるようであればシードも補助食は必要ありません。
ただ鳥にとって美味しいようではなく、雛のうちからペレットオンリーで育てていないと、なかなか食べてくれません。
また、当然なのですがシードに比べて割高です。
シードとペレット、どちらがいいのか
シードとペレット、よく比較されがちですが、どちらが良いとは一概に言えません。
ペレットは総合栄養食です。
ペレットを適量食べてくれるようであれば補助食は一切必要ないので、エサに関する健康管理はとても楽です。
ペレット食のほうが長生きだという説もあります。
また、カラのカスが出ないので、カゴがあまり汚れません。
しかし、鳥自体が感じるおいしさ、楽しさはシードのほうが強いようです。
最初にカラの件を述べましたが、カラが出るのでカゴまわりは汚れます。
そして補助食も与えないといけません。
ですが、シードの方が食いつきが良いです。
一度シードで育ててしまうとペレットに移行するのは難しいでしょう。
小鳥は頑固なので空腹でも食べない場合が多く、体が小さいので空腹が体調不良に結びつきやすいです。
事情がありペレットに移行する場合は、シードに少しずつ加え、毎日体重を計ったりして様子を見ながら与えてください。
おやつ
特に必要なものではありませんが、コミニュケーションツールとしておやつをあげるのも良いでしょう。
定番の粟穂、稗穂はシードが穂になったものです。
プチプチ食いちぎる楽しさもあるようです。
夢中になり食べ過ぎるので注意してください。
家にもある果物(リンゴ、ミカン)ではビタミンはとれますが、果糖が多いので与えすぎると太ります。
果物の種は文鳥に良くないものが多いので、与えないようにしてください。
文鳥の健康を支えるエサをあげよう
文鳥の平均体重は25g前後です。
小さな生き物なので、ちょっとしたエサの違いで体調が変わります。
太りすぎは寿命を縮めますし、痩せすぎは万一病気になったとき体力が続きません。
美味しく健康に文鳥が食べていけるよう、いろいろ選んであげてください。
また、栄養はエサだけでは足りません。
放鳥による運動と、日光浴もさせてあげてくださいね。