現在リスをペットとして飼育されている方や、これから飼おうと考えておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

可愛いリスですが、実際どれくらい生きてくれるのでしょうか。

そして、長く一緒にいるにはどうすれば良いのか。

ペットショップで販売されているシマリスを例にあげて、飼い主さんの疑問を解決していきましょう。

一般的には7年前後

ペットショップで販売されるシマリスの寿命は、健康であれば7年前後は生きるとみられています。

ショップによって5年くらいしか生きないと説明するところもありますが、病気やケガなどにならなければ結構長生きする動物です。

一匹飼いが基本なので、複数の個体を買う時は飼育ケージを別にしなければいけませんが、単独でストレスのかからない生活をさせれば10年以上生きる個体もいます。

専門家によると2年以上生きるリスは寿命が不確定

リスの寿命は専門家でも概算することが難しく、健康なら2年は確実に生きるけれど、それ以上生きる場合は正確な寿命を答えることはできないとされています。

野生のリスには天敵がいますし、食料が豊富であるわけでもないので寿命はさほど長くありません。

しかし、人間に飼われているものは安全な場所で快適に暮らすことができます。

ですから、病気やケガといった寿命を縮める要因がなければ非常に長生きできるのです。

運動は寿命を延ばすための重要なポイント

リスを長生きさせてやるには、とにかくしっかり運動をさせてストレスを発散させてやることが重要です。

運動は筋力をアップし、食欲を向上させる効果もあります。

一日中ケージの中に閉じ込めていると、どんなに大きいケージであっても、リスはストレスを溜め込んでしまいます。

ですから、毎日1回は部屋に放してやり、全身で思いっきり運動させ遊ばせてあげてください。

リスはもともと非常に運動量の多い動物ですので、狭い空間に閉じ込められるとストレスで自分を噛んで毛が剥げてしまうことがあります。

飼育環境をリスに適した温度・湿度に保ち、栄養バランスの良いエサを与えてやることも大切ですが、寿命を延ばす一番のポイントは運動させてやることです。

冬眠は寿命を削る

自然界で生きるリスは気温が下がってくると冬眠します。

体温の低下を最小限に抑えるため、リスは呼吸回数を増やして代謝速度を向上させます。

このために非常に多くのエネルギーが消費されるので、野生のリスは冬眠に入る前に十分エサを摂り脂肪を蓄えているのです。

しかしペットとして飼われているリスは毎日適量のエサをもらっているため、室内温度が下がった時、十分な栄養が蓄えられていないまま冬眠に入ることになります。

これではリスが極度の栄養不足に陥り体力が削られてしまいます。

ペットのリスは冬場ずっと眠り続けるわけではなく、3~4日ごとに起きてエサを食べますので、その時高カロリーのエサを与えてやらなければいけません。

しかし、これを繰り返すと結局リスの体に大きな負担を与えることになり、ひいては寿命を数年縮めることになってしまいます。

ペットショップではリスを冬眠させないよう、室内の温度管理を徹底しています。

お客さんにも冬眠させない方が健康に長生きできると説明しています。

野生のリスとペットのリスは生きる環境が違うので、それに合わせた飼育を心がけると良いでしょう。

タイワンリス(クリハラリス)の寿命との比較

現在タイワンリスは特定外来種に指定されているため、個人がペットとして飼うことはできません。

シマリスより一回り大きく、気性が荒いので飼育は難しいリスです。

寒さに弱く、野生の平均寿命は1.5年~4年と短いのが特徴です。

基本的に飼い主に懐かないので、ケージの外に放すことはできません。

リスの仲間、フクロモモンガの寿命

現在ペットショップで販売されているリスはシマリスがほとんどですが、中にはリスの仲間を販売している店舗もあります。

例えば、フクロモモンガはリスと同じ分類に属します。

フクロモモンガは体が小さいのに意外と長生きです。

平均で5~7年は生き、飼育下なら10年以上生きる個体も珍しくありません。

シマリスと同じ位の寿命があると考えて良いでしょう。

リスの寿命は7年前後と考えよう

ペットとして飼えるシマリスの寿命は7年前後であり、飼育環境によっては10年以上長生きさせることができます。

小動物としては長寿な部類に入るので、長く一緒にいることができます。

リスにとって最適な環境でストレスを溜めないように十分運動させてやることが寿命を延ばす最大のコツです。

飼い主に馴れる個体が多いので、たくさん一緒に遊んで楽しんでください。