大きく分けてモモンガには3種類います。
アメリカモモンガ・大陸モモンガ・フクロモモンガです。
3種類とも性格や体つきに違いがあります。
フクロモモンガだけは、他の2種類とは別に分類されます。
今回は、そんなモモンガたちの特徴と寿命をご紹介します。
アメリカモモンガの生態と特徴
アメリカモモンガは「げっ歯目」の仲間で、「リス亜目リス科」に分類されます。
生息地はカナダ南東部、アメリカ東部、メキシコからホンジュラスにかけてです。
生活のほとんどを樹の上で送り、広葉樹に巣を作ります。
そして、動物食の多い雑食で、木の実やキノコ、昆虫などを食べ、冬が近づくと、冬に備えて、食べ物を備蓄する習性があります。
また、夜行性で夜に行動します。
その他、アメリカモモンガは基本的に単独で生活します。
しかし冬に限っては、寒さをしのぐ為に、複数で暮らすことがあります。
頭胴長は13~15cm程度です、体重は平均で53gです。
毛並みは短く灰色がかった茶色をしています、腹部はクリーム色になっています。
野生での寿命は5年と言われ、飼育下では平均10年だと言われています。
大陸モモンガの生態と特徴
大陸モモンガも「げっ歯目」の仲間で、「リス亜目リス科」に分類されます。
生息地はロシア、シベリア、アジア北部です。
平地や森林に棲み、基本的に樹の上で生活を送り、樹洞内に巣を作ります。
大陸モモンガも単独で生活します。
植物食の強い雑食で、樹木の種子や木の芽、果実やキノコなどを食べます。
頭胴長は12~22cm程度です、体重は平均130gです。
毛並みは長く、灰色と茶色が混ざっていて、腹部は白くなっています。
野生での寿命は3~5年と言われており、飼育下では10年生きる個体もいます。
フクロモモンガの生態と特徴
フクロモモンガは他の種類とは異なり、コアラやカンガルーなどの「有袋目」に分類されます。
生息地はオーストラリア東部・北部、ニューギニア島、ビスマルク諸島です。
温暖な森林地帯に棲み、基本的に樹の上で生活を送り、樹洞内に巣を作ります。
フクロモモンガは他の種とは違い、家族などと集団で生活します。
その集団も、基本的にはリーダー格の雄が1匹と、数匹の雌と子どもで構成されます。
そして、フクロモモンガは雑食で、ユーカリの葉の樹液や花の蜜を舐めたり、昆虫を食べたりします。
頭胴長は12~32cm程度で、体重は平均110gです。
毛並みは短く、青みがかった灰色になっており、頭からお尻にかけて黒いラインが入っています。
腹部は白いものや、黄色がかっているものがいます。
野生での平均寿命は7~8年です。
飼育下では平均12年ですが、17年生きたという記録もあります。
種類別の比較
アメリカモモンガは臆病なものが多いですが、身体は丈夫な個体が多いです。
性格的には臆病なので、人に慣れるのはなかなか難しいです。
また、排泄物が多少臭いますが、尿の対策をすればほとんど臭いません。
鳴き声をあげますが、音は小さいです。
時には音域が高すぎて、人に聞こえない場合があります。
大陸モモンガは自由奔放な性格をしていますが、神経質でストレスで死んでしまうこともあります。
アメリカモモンガに比べると人には慣れやすいです。
他のモモンガに比べて、排泄する量が多いので、こまめに掃除をしましょう。
鳴き声は小さいです。
フクロモモンガは集団生活をしているせいか、寂しがり屋が多いです。
性格はおとなしく、飼いやすいです。
3種類の中では、フクロモモンガが一番人に慣れやすいです。
しかし、縄張りを示すために臭腺から独特な臭いがして、少し気になるかもしれません。
鳴き声は3種類の中では一番大きいです。
モモンガの飼育の注意
夏場と冬場の温度管理をしてあげないと、体調を崩して死んでしまうことがあります。
最初は個体にあった適温に管理しましょう。
そして徐々に温度の幅を広げて、環境に慣らすのも大事です。
モモンガの排泄物は匂いが強いので、こまめにケージを掃除してください。
また、モモンガにトイレのしつけをしても覚えないので、部屋の中で遊ばせる時は注意してください。
そして、夜行性なので、昼は寝て、夜に活動をする子が多いです。
そのため、飼い主との生活リズムが合わないことがあります。
中には昼間に活動する子もいますが、基本的に夜行性なので、昼間に寝ている子を無理やり起こしたりするのは控えた方が良いでしょう。
その他、ペストやサルモネラ症など、モモンガと人には共通の感染症があります。
予防のために、ケージや飼育用具の掃除や消毒を定期的に行ってください。
モモンガを飼ってみよう
3種類のモモンガを紹介しましたが、現在ペットとして流通しているものは、ほとんどフクロモモンガになります。
大陸モモンガは特定外来種に指定されており、飼うには環境省に許可を貰う必要があります。
販売と繁殖も禁止されており、手に入れるのは難しいでしょう。
アメリカモモンガも輸入規制対象になっています。
稀に販売されていることがありますが、手に入れるのは難しいでしょう。
外来種が生態系を崩してしまうこともあるので、仕方がないのかもしれません。