体が小さくて大きなくりくりとした瞳が可愛らしいハムスター。
ペットとしてとても人気です。
その中でも、ロボロフスキーハムスターは特に小さくて愛くるしく思えます。
ロボロフスキーハムスターとは、どのようなハムスターなのでしょうか。
ロボロフスキーハムスターの性格や特徴をご紹介します。
世界最小のハムスター
ロボロフスキーハムスターは、ヒメキヌゲネズミ属に属するハムスターの一種です。
ジャンガリアンハムスターやキャンベルハムスターなどと同じドワーフ(小型)種のハムスターです。
現存しているハムスター24種の中で最も小さく、「世界最小のハムスター」と呼ばれています。
大きさは体長7cmから8cm、体重は20gから40gです。体型も約2頭身です。
ペットとして飼育されている中で一番大きいゴールデンハムスター(体長15cmから20cm、体重100gから200g)と比べると、5分の1くらいの大きさです。
ロボロフスキーハムスターの毛色は、黄色がかった灰色です。
繁殖の難易度が若干高い
ロボロフスキーハムスターは、他のペットとして飼育されているハムスターと比較して、繁殖の難易度が若干高いとされています。
つがいで飼育しているのにも関わらず、1年以上繁殖行動を行わなかったという例も報告されています。
そのため、他のハムスターと異なり、あまり研究がされてきませんでした。
ただ、オスとメスを一緒にすれば良いという訳ではなく、ロボロフスキーハムスターは繁殖の際に相手を選ぶ傾向があるようで、その性質が繁殖の難易度がを上げている要因と言えます。
逆に、すぐに繁殖に成功した例も報告されているため、繁殖の予定がないのであれば、オスとメスを一緒にすることは避けましょう。
人に慣れにくい
ロボロフスキーハムスターは、臆病で警戒心の強い性格をしている個体が多いです。
そのため、人には慣れにくいとされています。
ペットとして飼育されているハムスターの中では、多頭飼いが向いている種類であるため、ハムスター同士で仲良くなり、飼い主にはなかなか懐かないで一生を終えることもあります。
慣れさせようとするのであれば、ロボロフスキーハムスターの性格や特徴を理解し、時間と愛情をかけて接していきましょう。
運動量が多いためゴールデンハムスターなどのように手乗りハムスターにはなりませんが、自分からコミュニケーションを取るくらい慣れてくれる可能性はあります。
よく動いて活発的
ロボロフスキーハムスターは、体の大きさの割りに運動量が多いハムスターです。
常にちょこまかと活動的に動いています。
動きもとても速いです。
そのため、「観賞用ハムスター」とも呼ばれています。
世界最小のハムスターではありますが、運動量が多いため、飼育の際にはジャンガリアンハムスター用などの少し大きめのケージを用意するようにしましょう。
ロボロフスキーハムスターには、他のハムスターにはない独自の習性があります。
それは、走りながら尿を撒き散らすことです。
縄張りを主張するために行っていると考えられています。
なお、ハムスターは雑食性の動物ですが、ロボロフスキーハムスターは、特に肉食性の高いハムスターで、ミルワームを好んで食べることがあります。
手足の裏に毛が生えている
ハムスターの中には、手足の裏やしっぽに毛が生えている種類があります。
ジャンガリアンハムスターやキャンベルハムスターがそれに該当し、それらと同じようにロボロフスキーハムスターにも手足の裏やしっぽに毛が生えています。
目の上に白い部分があり、そこが眉毛のように見えるのもロボロフスキーハムスターの特徴のひとつです。
ロボロフスキーハムスターの原産国は、ロシア、モンゴル、カザフスタン、中国です。
寒い地方の動物であるため、体を守るために手足の裏やしっぽに毛が生えていると考えられています。
そのため、寒さには比較的強いという性質があります。
他のハムスターより高額で取引されている
ロボロフスキーハムスターは、他のペットとして飼育されているハムスターと比較して、高額で取引されている傾向があります。
ゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスターが1000円前後、キャンベルハムスターが1000円から2000円前後、チャイニーズハムスターが2000円から4000円前後とされています。
それに対しロボロフスキーハムスターは、2000円から10000円前後で取引されています。
ロボロフスキーハムスターは、約20年前に日本に輸入されるようになった比較的ペットとしての歴史が新しいハムスターです。
その上、繁殖の難易度が他のハムスターと比べ、若干高いため数が少なく、その影響で高額で取引されていると考えられます。
寿命は2年から3年くらい
ロボロフスキーハムスターの寿命は、2年から3年くらいだと言われています。
性成熟する(大人になる)生後1ヶ月の時点で、人間年齢に換算すると15歳くらいになります。
生後2年では60歳くらいだと言われています。
ロボロフスキーハムスターは、1回の出産で2匹から9匹前後の子どもを産みます。
妊娠期間は18日から30日くらいです。
出産から離乳までの期間は約3週間で、生後約1ヶ月で性成熟し、新たに出産が可能です。
出産後、いつまでも産まれた子どもたちを同じケージで飼育していると、親子間、もしくは兄弟間で繁殖行動が行われて子どもが産まれることもあります。
離乳期にオスとメスを分け、里親が見つかれば引き取ってもらいます。
ロボロフスキーの特徴と性格を知ろう
ロボロフスキーハムスターは、すばしっこくなかなか捕まえることが出来ないのと、体が小さいことから病気にかかったことに気付きにくく、また、動物病院に行っても受診を断られることがあります。
臆病で警戒心が強く、飼い主に慣れにくい性格をしているため、ペットとふれあいたい人には向いていないかも知れません。
しかし、可愛らしい仕草で癒してくれるのも事実です。
購入するときには、ロボロフスキーハムスターの性格や特徴を考慮して判断するようにしましょう。