ふさふさのしっぽにしましまの模様でとってもかわいいシマリス。
春になると赤ちゃんシマリスがペットショップに姿を見せますが、その愛らしさに「飼いたい」と思う人もたくさんいるでしょう。
では、シマリスを飼育するにはどのような設備が必要で、何に注意をしたらよいのでしょうか。
シマリスについて
シマリスは、「ゲッ歯目リス科シマリス属」に分類され、ペットにされるリスとして有名な種類です。
野生種はユーラシア大陸・韓国・中国に生息し、日本では北海道のみに「エゾシマリス」が存在します。
日本にもシマリス専門のブリーダーはいますが、ペット用に販売されているシマリスのほとんどは海外から輸入されたものです。
自然界では冬眠をしますが、ペットとして飼っている場合は多くは冬眠を行いません。
ただし、まれに冬眠する個体もいます。
ペットとしての歴史は意外と古いのですが、あまり研究をされておらず謎な部分も多い動物です。
よく慣れていても、野生的な部分を感じさせることもあります。
昼行性で寿命は6年~8年。
ケージの中で飼育でき、大きく鳴くこともないので、住宅事情に左右されずに飼うことのできるペットです。
シマリスの性格
シマリスは基本的に単独生活をする動物で、自己主張が強いのが特徴です。
比較的穏やかな気質を持っていますが、縄張り意識は強く、複数匹を同じケージで飼育するとケンカをすることも多くあります。
繁殖を希望しない場合は、1つのケージで1匹を飼うようにしましょう。
人にはよく慣れ、手の上や肩に乗ってきます。
上手に育てれば、名前を呼べば来るようになりますし、人間が出す合図を理解して「こっちに来い」「ケージへ戻れ」と言った指示に従うようにもなります。
ただし個体による性格の違いは大きく、臆病で内気だったり、好奇心旺盛でいたずら好きだったり、快活で懐こかったりとさまざまなので、性格を把握してそれぞれに合った飼い方をしてあげましょう。
シマリスの購入方法
シマリスはペットショップで購入することができます。
赤ちゃんリスがショップに登場するのは4月~5月頃です。
日本にも数は少ないですがブリーダーさんがおり、もちろんブリーダーさんから購入することも可能です。
近くのショップで購入できない場合はネットショップでも購入可能ですが、どこから購入するにしても、困ったことがおきた場合にすぐに対応してもらえるか、相談できるかどうか、しっかりと見極めておきましょう。
価格は、一般的な茶色いシマリスは5000円~1万円程度で購入できます。
ただし、全身が真っ白なホワイトシマリスと呼ばれる種類は例外で、その希少性から4万円~6万円になります。
シマリスを飼育するために必要な設備
・飼育のためのケージ
シマリスは大きく動き回ります。
特に上下運動を好むので、ケージは広さだけではなく、十分に高さのあるものを選んでください。
木に登るのも好むので、ケージの中に木を入れてあげるとよいでしょう。
3,000円程度から購入できます。
・巣箱
シマリスの習性として、巣箱にエサを貯蔵します。
エサはカビたり腐ったりするので、掃除をして清潔に保つことが必要です。
プラスチック製のものだと、洗いやすく消毒も簡単にできます。
木製のものは、保温性に優れます。
飼う環境に合わせて、選んでください。
500円程度で購入できます。
巣箱の中には巣材を敷きますが、新聞新を細かく裂いたものが使用できます。
ペットショップには巣材として牧草やウッドチップを300円~1000円程度で売っています。
布や綿を使ったものは飲み込むと危険なので、使用は避けましょう。
・エサ入れ
多くの場合、ケージに付属しています。
購入する場合はケージにセットできるタイプか、陶器などの床に置いてもひっくり返らない重みのあるものにしてください。
・給水器
シマリスの場合、口が広く開いた置き方のものは糞や食べかすで汚してしまうので、給水ボトルがオススメです。
300円程度で購入できます。
シマリスは野生動物なので、できるだけ自然に近い環境で育ててあげてください。
シマリスのエサ
リス専用のペレットと呼ばれる固形飼料をペットショップで購入して与えるのが安心です。
売っていない場合は、マウス用やハムスター用でも代用できます。
ただしペレットだけを同じエサ入れで与えていると、リスの習性である探したり隠したりという行動ができず、ストレスを感じてしまいます。
たまにくるみやひまわりの種子をケージ内に隠したりして与えましょう。
また、りんごやにんじんも適宜与えて栄養が偏らないようにしましょう。
ただし、種子や果物は糖分が多く含まれていて肥満の原因になるので、あげすぎに注意です。
また落花生やねぎ類など、食べさせてはいけないものもあるので、事前に勉強しておきましょう。
飼育する際の注意点
シマリスを飼育する際に覚えておかなければいけないのは、秋から冬にかけて気性が荒くなる場合があるということです。
全ての個体に当てはまるわけではありませんが、よく慣れていたにもかかわらず飛び掛ってきたり、噛み付いたりします。
春になれば治まる場合が多いので、この時期はケージに入れてそっとしておきましょう。
好奇心旺盛なリスの場合は、ケージの外に出すと動き回ります。
高い所から落下したり、時には電気コードをかじって感電する場合もあります。
外に出す場合は、行動に十分に気をつけてあげましょう。
また、勝手に脱走してしまわないように、ケージにロックをかけることも必要です。
スキンシップが楽しいシマリスの特徴を理解しよう
ほっぺいっぱいにどんぐりを頬張る姿はとってもかわいらしく、イラストにも多く使用されるシマリス。
小さいのでスペースもあまり必要なく、ワンルーム一人暮らしの人でも比較的飼いやすいペットです。
赤ちゃんのうちから飼って、お互いの信頼関係を築けば、よく慣れて問題行動も少なくなります。
飼ってみたいと思った方は、春にペットショップへ足を運んでみてください。
かわいい赤ちゃんリスに出会えますよ。