スウェーデンで産まれた犬たちは運動能力が高く、狩猟を得意とし、寒いところでもへっちゃらで狩りのお手伝いをしてくれます。
狩りが得意な彼らは、気性が荒く、飼い主に懐かない性格なのでしょうか?ここでは、スウェーデンが原産の犬をご紹介します。
スウェーディッシュ・バルハウンド
小型でコーギーのような体格をしており、軽快に走ることが出来るスウェディッシュ・バルハウンドは元々は牛追い犬としてスウェーデンで活躍をしていました。
体重は11~15キロ、体高は33~40センチ程度です。
勇敢で活発であり、飼い主に従順で子供には優しい性格です。
元々、牛を追う際に牛のかかとに噛み付いて追いかける習性があるため、噛み癖はありますが、番犬として頼もしいところもあります。
小型犬ですが、充分に運動をさせる必要があるため、散歩は長いほうが良いです。
早足での60分の散歩を日に2回くらい必要とします。
運動量さえクリア出来れば都会で飼うことも可能です。
かかりやすい病気としては、椎間板ヘルニア・皮膚疾患などがあります。
スウェーディッシュ・エルクハウンド
スウェーデンの国犬であるスウェーディッシュ・エルクハウンドは、北欧にいる数種のエルクハウンドのうち、最も体格が大きく、平均体重が28~31キロ、体高約58~64センチ程度です。
足は長めで筋肉質の引き締まった体をしています。
名前からもわかるように、かつてはエルク(鹿の一種)を狩るために用いられていた犬種で、古くから人間と共に暮らして来たので飼い主家族や子供に対しては優しく、友好的です。
しかし、見知らぬ人や犬に対しては、強く警戒し、簡単に近寄ってくることはありません。
猟犬だったため、運動量は非常に多いです。
ですので、マンションや都会での生活には向いていないと言えるでしょう。
自由に走り回れる広々とした敷地で飼育するのが理想的です。
ストレスが溜まると、いつもは従順で穏やかなスウェーディッシュ・エルクハウンドが、飼い主に対して攻撃的になることもありますので、毎日十分な運動をさせてあげるようにしなければなりません。
かかりやすい病気としては、大型犬によく見られる股関節形成不全、運動のし過ぎが原因で起こる関節疾患、皮膚病などがあります。
ドレーファー
ドレーファーは、顔つきはビーグルのようで、体つきはダックスフントという、不思議な外見の犬ですが、スウェーデンでは大変人気の犬種です。
古くからうさぎやキツネの狩りに力を発揮してきました。
大変嗅覚の優れた犬種ですので、現在では地雷探知犬としても活躍しています。
性格は、粘り強く勇敢、人懐っこく従順ですが、頑固な一面も持ち合わせています。
一度何かを追い始めたら止まらない性質ですので、小さい頃からしつけは厳しくし、社会性や協調性を身につけさせるようにしましょう。
また、見た目の可愛さに反して、低くて大きな声を出します。
運動量は多いほうで、充分な散歩が必要です。
平均的なサイズは、体重9~16キロ、体高は29~39センチ程度です。
椎間板ヘルニア・皮膚疾患・外耳炎などにかかりやすいです。
垂れ耳なので定期的に耳の掃除を心がけましょう。
ノルボッテン・スピッツ
別名「ノルディック・スピッツ」、「ノルボッテン・スペッツ」とも呼ばれ、多目的に活躍します。
とても丈夫で勇敢、活発かつ忍耐力もあります。
しかしスウェーデン内外を問わず、頭数は少ないです。
飼い主や子供には愛情を持って接してくれますが、見知らぬ人や物音を強く警戒する性格なので、自分より大きな物にも果敢に挑んで行きます。
そのため頼れる番犬・家庭犬としての人気も高いです。
1日に60分ほど散歩をすることが出来れば、都市部でも飼育することが出来ます。
環境適応能力は高いほうです。
平均サイズは体重12~16キロ、体高40~44センチ程度です。
かかりやすい病気は、皮膚疾患です。
ハミルトン・ハウンド
ヨーロッパでは「ハミルトン・シュトーヴァレ」と呼ばれているハミルトンハウンドは、見た目のハンサムさと洗練されたスタイルで人々を魅了し、知名度も人気も高い犬種です。
鹿やイノシシの狩猟に一役買って来た犬種で、忍耐強く、とても勇敢です。
狩猟に長けている面もありながら、普段は穏やかな性格ですので、家庭犬としても人気がありますが、運動量はたいへん多いので、一般の家庭では飼育は難しいかもしれません。
短毛ではありますが、ダブルコートの被毛に覆われているので、寒い雪の中でも喜んで駆け回ります。
平均体重は23~27キロ、体高51~61センチ。
関節疾患や皮膚病にかかりやすい犬種です。
スウェーデン原産の個性豊かな犬たち
こうして見てみると、スウェーデンが原産国の犬たちは共通して狩猟能力が高く、運動能力も高い上に飼い主に従順であり、その家族や子供たちにも優しい性格で人懐っこいということがわかります。
いずれも十分な運動を必要としますので、これらの犬種を飼う場合には、愛情を持って飼育し、たっぷり運動をさせてあげることが大切だということです。