納豆は健康食品と言われていますが、実は犬が食べても色々な健康効果があると言われています。

ただ、納豆の与え方によっては、健康を害してしまう恐れがあります。

納豆を犬に与える時に注意したいポイントには、どのようなものがあるのでしょうか。

あげすぎない

タンパク質やミネラル類、ナットウキナーゼなど、犬の健康増進にも効果が期待出来る納豆ですが、やはり食べ過ぎは良くありません。

納豆が好きだからと多く与えすぎると、健康を害してしまう恐れもあるので注意が必要です。

納豆を食べ過ぎると腸内でガスが溜まりやすくなります。

また、納豆に含まれる食物繊維の作用によって、下痢を起こすケースもあります。

便秘気味の犬であれば適量の納豆で便秘解消効果が期待出来ますが、日頃から緩めの便が多いという場合は、お腹の調子を壊してしまいかねません。

健康に良いからといって、あげすぎないという事が大切です。

食べてい良い納豆の量には個体差があります。

平均して小型犬の場合は小さじ1杯程度、中型犬で小さじ2杯程度、大型犬であれば小さじ3杯程度が目安です。

大豆アレルギーに注意

納豆は大豆を発酵して作られています。

大豆アレルギーという方は多いですが、実は犬も大豆にアレルギー症状を起こすケースがあります。

大豆アレルギーを持つ犬が納豆を食べてしまうと、痒がったり皮膚に湿疹や腫れが出るといった、皮膚のトラブルが起こります。

この他に元気が無くなったり、下痢も大豆アレルギーによる症状です。

特に納豆を食べた後、口の周りを痒がるようであれば、大豆アレルギーの恐れが高いです。

もし、納豆を食べさせてこのような症状が出たら、かかりつけの動物病院に相談しましょう。

1度も納豆を食べた事の無い犬は、まず少量食べさせてみて納豆にアレルギーが無いかどうか、チェックする事をオススメします。

出来るだけ細かくして消化を助けよう

犬は良く噛んで食事をしません。

犬はもともと肉食動物という事もあり、食材を引きちぎる事はできてもすりつぶすという食べ方をしないのです。

ですので、納豆も丸のみしてしまう恐れがあります。

そのまま納豆を丸のみしてしまうと、胃で消化されずそのまま便として排泄されやすくなります。

吸収もされにくくなるので、納豆の栄養素が補えないでしょう。

また、消化・吸収の悪い食材を摂る胃や腸の、働きを悪くしてしまう事もあります。

犬に納豆を与える際は、できるだけ細かく砕くなど工夫しましょう。

ひきわり納豆であれば、元々細かくなっているので便利です。

味付けはしない

市販の納豆には付属のたれがついています。

いつも食べているように、ついついたれを入れてから犬に挙げてしまう方もいます。

ただ、たれには多くの塩分が含まれています。

例え少量であっても犬にとっては、かなりの塩分を摂ってしまう事になります。

過剰な塩分摂取は腎臓に負担をかけたり、高血圧の引き金となるので注意が必要です。

付属のたれだけでなく、からしも入れないようにしましょう。

からしは刺激物ですので、胃を麻痺させたり下痢を起こす可能性があります。

ネギを入れるのは厳禁

納豆を食べる際、薬味のネギを入れるという方も多いでしょう。

納豆を食べやすくしてくれるネギですが、犬に与えるのが厳禁です。

犬がネギを食べてしまうと、中毒症状を起こす危険性があります。

ネギにはアリルプロピルジスフィドという、有機硫黄化合物が含まれています。

犬はアリルプロピルジスフィドを分解する酵素を持っていません。

もし、口にしてしまうとアリルプロピルジスフィドが体内の赤血球に作用してしまい、酷い場合は赤血球を壊してしまいます。

犬がネギを食べてしまうと、赤血球に変化が起こり貧血となってしまうと言われています。

この他にも血尿や血便といった症状が起こります。

大量に食べてしまうと、命を失う危険性さえあります。

ついつい納豆に入れてしまうネギですが、犬に与える際は絶対に入れないようにしましょう。

高カリウム血症に注意

納豆にはカリウムという成分が含まれています。

カリウムは犬にとって、必要不可欠なミネラルの1つです。

ただ、過剰に摂りすぎてしまうと、体の中のカリウム量が増え「高カリウム血症」という病気を招いてしまいます。

高カリウム血症に陥ってしまうと、吐き気や脚がしびれるといった症状が起こります。

また、筋力の低下や頻脈は除脈といった不整脈、最悪の場合は死亡してしまうケースもあります。

高カリウム血症を起こさない為にも、納豆の与えすぎには注意しましょう。

犬に納豆をあげる際のポイントを知ろう

栄養価が高く犬の健康維持にも効果的な納豆ですが、多く与えすぎたり間違った与え方をしてしまうと、かえって健康を害してしまう恐れがあります。

犬は自分で何を食べるか、どのくらいの量食べたらいいかなど調節は出来ません。

飼い主がしっかり食事の管理を行う事で、納豆などの健康食材の効果を引き出す事ができるのです。