今までおとなしくしていた犬がいきなり吠え出したり、唸りだしたり、攻撃的になってしまうことがあります。
そんな時、彼らはいったいどのような気持ちになっているのでしょうか?
そのような場合、いくつかの要因が考えられます。
犬が急に怒る時の原因を見てみましょう。
病気、体調不良、痛みなどを訴えている
犬は言葉を話すことができないので、自分の気持ちや状況を人間に詳細に伝えることができません。
体調が悪いと犬も人間同様に神経過敏になり、不機嫌にもなります。
症状や不快感を訴えたくて吠えたり唸ったりします。
それが怒っているように見えてしまいます。
このような場合、事前からエサを食べなくなった、歩き方がおかしい、どこかにケガをしている、などの症状も見られているはずです。
そのような兆候を見逃さず、犬の様子に異常を見つけたらすぐに獣医師にみてもらうことが大切です。
相手に自分の優位性を示そうとしている
まだ飼い始めて間もないころや、散歩途中で知らない犬に遭遇した際などに犬が自分の優位性を示そうとして威嚇してくることがあります。
耳を立て、牙をむき出しにしてあからさまな攻撃態度を向けてきます。
このような場合は、信頼関係を築き、犬に自分の方が上だと思わせないようにしつけることが重要です。
上下関係を上手く築けないまま生活していると、犬は気に食わないことがあるとすぐ吠えるようになります。
また、飼い主を下だと思っているので平気で噛みつくようにもなってしまいます。
他の犬に対する場合ですが、他の犬に遭遇しないよう、散歩コース、時間帯などを考慮し外出させるという飼い主側の管理も必要になってきます。
他の犬や動物への遭遇を意図的に減らすようにしてみましょう。
何かを守ろうとしている
例えば、エサを食べている際に唸り声をあげることがよく見られますが、それは自分のエサを取られると思い、必死になってそれを守ろうとしています。
エサだけではなく、それはお気に入りの玩具、縄張りだと思っている場所だったりします。
食事中に近づくだけではなく、エサの食器を片付けようとして近寄った際にも攻撃的な態度を取られることがあります。
そのような時は、飼い主が近づいたら逆にいいことがある、という条件付けを行うことで攻撃性を抑えることが可能です。
犬の縄張りに入る際、または食器を片付ける際におやつを与えるなどして警戒心を解いたうえで近寄ると効果的だといえます。
根気強くこれを繰り返すことで、飼い主が来るといいことが起こると思い、喜んで迎えるようになってきます。
また、母犬が子犬を守ろうとして威嚇してくる場合もありますが、事前に避妊手術を行っておくという対策もあります。
しかし、手術をしていない場合は本能的なものなので時期が過ぎるまで様子を見る以外の方法はありません。
恐怖やストレスを感じている
来客、子ども、他の犬や動物などを怖がることのない友好的な犬もいれば、それとは正反対の臆病な犬もいます。
そのような犬だと知らない子どもや他の動物などを見た時、ストレスや恐怖を感じている場合があります。
そして、知らない犬の頭や後ろ足部分などを触ってくる人がよくいますが、触られるのを嫌う犬もいます。
そのような場合、犬がいきなり噛み付いいてくるということは滅多にありませんが、不快感、恐怖を唸ることで示してきます。
唸っていることに気付かず、しつこく触ったりすると噛み付かれてしまう危険があります。
犬の性格や様子を判断し、接し方に注意することも必要です。
興奮しすぎている
犬と一緒に遊んでいる時に犬が唸りだしたり、吠え出した、ということもよくあるケースです。
楽しくボール遊びなどしている時でも、最初は楽しく遊んでいますが、遊んでいるうちに熱中しすぎたり、興奮しすぎたりで感情的になってしまいます。
このような場合、犬の性格や飼い主の行動に問題があるわけではありません。
適当な時間間隔で休憩を挟むなど、様子を見てから遊んでください。
犬が涎を垂らした状態で長く舌を出し、息遣いが荒くなっている時はかなり疲れています。
たくさん走り回っていると脚に負担がかかる危険もあるので休憩無しでの長時間は遊ばせないようにしましょう。
しばらく休ませ、落ち着きを取り戻せば攻撃的な態度はなくなります。
予想外のことをされ驚いている
犬が寝ている時にいきなり人が触ったりすると、びっくりして飛び起きてしまうことがあります。
そのような際に吠えてしまうことがあります。
また、ボール遊びに熱中している時にいきなりボールを取り上げたりされても犬は怒ります。
予想外の行動を取られると、不意打ちを食らったような気がしてとまどってしまうのでしょう。
唸ったり、吠えたりしますが、一過性のもので「自分はこんなに驚いたんだ」ということを飼い主に伝えたいようです。
すぐ落ち着くので問題はありませんが、面白がって犬をわざと驚かせることを繰り返していると神経質な犬になってしまう可能性があります。
わざと驚かせたりしないよう心がけましょう。
犬が急に怒る時に考えられる理由とは
犬が急に怒り出す原因や背景は様々です。
犬に反抗的な態度を取られたからと感情的な態度で叱ったりするのは逆効果です。
何で怒られているのか分かっていない場合が多く、逆にストレスを貯めさせることになり、犬もさらに起こりやすくなる悪循環になります。
怒っている場合は、何故怒っているのかを冷静に分析し、適切な方法で対処していくことが重要です。
犬が急に怒り出す原因を理解し、そのような状況を避けることで双方ともにストレスのない生活を過ごしていきたいですね。