ハムスターは小動物の中で人気の高いペットです。
普段ハムスターをペットとして可愛がっている方も、生態について知らない方も多いでしょう。
ここでは野生のハムスターの生息地や習性といった、生態についてご紹介します。
野生ハムスターの生息地や環境
ハムスターの生息地は種類によって違いがありますが、アジアからヨーロッパまで幅広い地域で生息しています。
ゴールデンハムスターは、中東のイスラエルやシリアなどに生息しています。
一方日本で人気が高いジャンガリアンハムスターは、シベリアに最も多く生息していると言われています。
ハムスターは主に乾燥地帯で生活しています。
乾燥地帯の中でも砂砂漠ではなく、石や岩が多く存在する岩石砂漠で生活をしています。
岩石砂漠は一日の気温差が激しく、草もあまり生えていないような厳しい環境です。
厳しい環境で生活していくために、地面に穴を掘って巣穴を作って生活しています。
ハムスターの巣穴は食べ物を貯蔵したり、トイレや睡眠スペースなど、部屋をしっかりと分けて生活しています。
野生ハムスターのエサについて
ハムスターは基本的に雑食性です。
野性のハムスターは木の実や果物などを食べて生活しています。
ハムスターはエサを探して食べるだけでなく、頬袋にため込む習性があります。
ため込んだエサを巣穴に運んで貯蔵していきます。
特に寒くなってくると食べ物を盛んにため込むようになり、厳しい寒さに備えます。
乾燥地帯なので水分の摂取は難しいですが、エサに含まれる水分から摂取します。
またハムスターはウンチを食べる食糞の習性があります。
食糞は他の動物にも見られる行動ですが、ハムスターは栄養を再度吸収させたいという目的で行われます。
ハムスターは昆虫も食べますが、カラダが小さいため天敵も多く、大きな動物達から捕食される危険もあります。
そのため警戒心が非常に強く、わずかな音でも反応します。
野生ハムスターの活動、睡眠
ハムスターは夜行性の小動物です。
野性のハムスターは日中ほとんど巣穴で過ごしています。
ハムスターはカラダが小さいため、外にはたくさんの天敵が存在します。
そのため日中は敵から身を守るため、巣穴に身を隠して過ごしています。
眠ったりウトウトしている時間を何度も繰り返しています。
外が暗くなると巣穴から出てきて、活動的になります。
夜は積極的にエサを探しに走り回ります。
乾燥地帯の厳しい環境の中で、エサを探すのは容易ではありません。
夜は小さなカラダであっても、何キロも走ってエサを探します。
また異性を探し求めたり、パトロールも行います。
ハムスターが住む乾燥地帯は冬になると寒さが厳しくなります。
そのため冬になると野生のハムスターは疑似冬眠をします。
疑似冬眠は完全に眠ってしまうのではなく、眠りが浅くて時折目を覚ましたりもします。
体温や呼吸数などを低下させて、寒さに対してエネルギーを最小限にするために行われます。
野生ハムスターの繁殖
ハムスターは繁殖力の非常に強い小動物です。
一般的に産まれて1か月半くらいから、繁殖が可能になります。
野性のハムスターは繁殖可能な年齢になると、自分のカラダにニオイをつけて異性を探すようになります。
ペットであれば気温や環境を整えれば通年繁殖は可能ですが、野生のハムスターの場合、一般的に春から秋にかけて繁殖が行われます。
ハムスターの種類によって、繁殖が行われる季節に違いがあります。
一般的に4月から9月くらいの間に行われることが多いですが、チャイニーズハムスターの場合、2月から10月の間になります。
妊娠期間も種類によって違いがありますが、だいたい2週間から3週間前後という非常に短い期間です。
メスはオスと交尾の後、一度に10匹くらい子供を産みます。
また野性のハムスターは巣穴で子育てをします。
野生ハムスターの縄張り意識
ハムスターは種類によって、生活や行動にも違いが見られます。
ハムスターの中でゴールデンハムスターは、基本的に単独で行動します。
でも種類によっては複数で生活しているハムスターもいます。
ゴールデンハムスターは特に縄張り意識が強いハムスターです。
時にはハムスター同士でケンカをすることもあります。
ケンカをすると命を落とす危険があるほど、凄まじいものです。
野性のハムスターの縄張りは基本的に巣穴になります。
特に自分の縄張りを侵されると、激しいケンカをしてしまいます。
ハムスターの目は良くない方ですが、音やニオイには非常に敏感です。
特に自分のカラダにニオイをつけたり、周囲にニオイをつけることで縄張りを守っています。
野生のハムスターの生態を事前に理解しておこう
野性のハムスターの生態は種類によって違いはありますが、独特の習性が見られます。
夜行性のため夜は活動的になって、日中は巣穴で身を隠してゆっくり休んでいます。
野性のハムスターの生態を知ることで、より良い環境での飼育につながっていきます。
そのため事前にハムスターの生態を、しっかりと理解しておくことが大切です。