最近、ハリネズミを飼う人が増えたようですが、主に飼育されるのはピグミーヘッジホッグです。
他にもハリネズミに似たペットがいますが、希少ゆえあまり知られていません。
今回はそんな珍しいハリネズミの種類、ヒメハリテンレックについてご紹介します。
ヒメハリテンレックについて
ヒメハリテンレックは、世界中でマダガスカル島にしか生息しない珍しい動物です。
その姿はハリネズミの良く似ていて、丸くなるところなどもそっくりです。
以前は食虫目として、ハリネズミと同じような仲間に分類されていましたが、現在はアフリカトガリネズミ、テンレック目に分類されています。
身体の大きさは、体長14cm~18cmでよくショップで見られるピグミーヘッジホッグよりも小型です。
針はピグミーヘッジホッグよりも固くなく柔軟性があります。
見た目も習性もハリネズミによく似ていますが、半樹上生活をするところなど、異なるところもあります。
野生では昆虫や小さなトカゲ、鳥のヒナなどを捕食しています。
ヒメハリテンレック性格、特徴
ヒメハリテンレックの性格は非常にのんびりとしており、とてもおとなしくて臆病です。
ストレスにも弱く、それが元で体調を崩してしまうことも多々あります。
しかし、驚かさないように焦らないでゆっくりと馴れさせれば、個体差はありますが、
人に懐き、触ったり手に乗せたりできることもできるようです。
特徴としては木に登ることができるため、行動範囲がハリネズミよりも広く、回し車も元気に回すなど意外に活動的なところがあります。
また、ハムスターのように顔を洗うしぐさをするなど、ハリネズミにはない特徴的な行動をするところもあります。
ちなみに夜行性動物です。
ヒメハリテンレックの値段、購入
ヒメハリテンレックは希少な動物ということもあり、値段は6万円~7万円ぐらいとわりと高額です。
購入については、その珍しさもあり、ペットショップでばったり会うということはなかなかないでしょう。
購入先は、珍しい動物を扱っているエキゾチックアニマル専門店をあたってみましょう。
その時も事前に入荷したら教えてもらうか、そのお店で扱っているか等をよく聞いておいた方が確実に出会える確率が高いでしょう。
飼育方法もあまり広まっていない動物なので、事前に習性や性格などについて書籍やネット等で、調べておく必要もあるでしょう。
ヒメハリテンレックの寿命、健康
ヒメハリテンレックの寿命は、10年~13年と小動物の中では長めです。
小動物は、すごく寿命が短くて悲しい、なるべく長く動物と付き合いたいという方にはオススメです。
しかし、長命ゆえに最後まで面倒を見なくてはいけないという点もありますので、飼う際はよく検討した方がいいでしょう。
健康については、ハリネズミと共通する点も多くあります。
例えばダ二、アレルギー性の皮膚病、エサの偏りによる栄養疾患、
偏食や運動不足による肥満なども、ハリネズミ目とよく似た症状です。
また、気温変化にも弱く、暑すぎると夏眠、寒すぎると冬眠しますので、
最低でも夏は30℃以下、冬は10以上を保つ必要があります。
室内適温は25℃です。
珍しい動物ですので、飼育する際は、かかりつけのエキゾチックアニマルを診察できるような獣医さんを探しておいたほうがいいでしょう。
ヒメハリテンレックの飼育
ヒメハリテンレックはハリネズミより小さく小型ですが、木に登るということもあり、動く範囲はハリネズミより広いと言えます。
ケージは大きめのうさぎケージで、最低でも60cm四方あるものを用意してください。
木も入れるので少し高さもあった方がよいでしょう。
ケージにはエサ入れ、水飲み器、巣箱、回し車、床材(牧草、コーン、小動物用の紙の砂)などを入れます。
特に回し車は、運動が大好きなヒメハリテンレックにとっては、大変嬉しい遊び道具になるようです。
肥満防止にもなります。
エサは、ハリネズミ用フードやフェレットフード、犬猫用フードを主食に、副食に果物、昆虫ゼリー、昆虫(ミルワーム、コオロギ)などを与えます。
この際、堅いものは食べられないので、フードは必ずふやかして与えてください。
しかし逆にふやかしすぎると下痢や消化不良になるようなのでその点にも注意が必要です。
副食については、昆虫食については、2~3日に一回程度上げてください。
与えすぎは肥満に繋がるのでよくありません。
食事についてはハリネズミと同様に、偏食で新しいものは食べないという傾向があるようなので、最初はショップで食べていたものをあげて、徐々にいろいろなエサを与えていくようにしましょう。
ヒメハリテンレックの特徴を知ろう
ヒメハリテンレックはハリネズミに似ていますが、また違った魅力や特徴もあります。
おとなしく、人にも馴れやすく寿命も長めなので仲良くなればとても可愛く、末永く付き合えるペットとなってくれることでしょう。