表情豊かで愛らしい姿から、ゴールデンハムスターと並んで人気のジャンガリアンハムスター。

ただ、体が小さい分、何を考えているのかよく分からないことも多いはず。

ここでは、ジャンガリアンハムスターの行動から、どんな気持ちなのか知る方法をご紹介します。

耳を立てて周りをキョロキョロと見回す

一見すると可愛らしい様子ですが、聞き耳を立てて自分に危害を加える存在がないか、辺りの状況を探っているときの動作です。

より遠くまで見通して、音を拾えるよう、2本足で立ち上がってキョロキョロすることもあります。

ハムスターはもともと警戒心の強い動物で、視力が弱い分、嗅覚と聴覚で補っています。

妙に刺激しないよう、注意しましょう。

背中を向ける

飼い始めてから日が浅い頃は、まだまだ慣れていなくて背中を向けることがよくあります。

手のひらに載せたときに背中を見せるのは、目を合わせるのを怖がっているサインです。

エサを食べている最中に顔を上げようとしないなら、エサを盗られないか心配しています。

背中を向ける行為は、飼い主との信頼関係がまだ薄いということ。

根気強く世話を続けて優しい声で話しかけてあげましょう。

手や指など人に噛みつく

ハムスターを飼っていて、一度は噛まれた経験があるのではないでしょうか。

ジャンガリアンハムスターが人や物に噛みつくときはたいてい、エサが欲しいか怖がっているかのどちらかです。

お腹が空いている場合は、チクっと甘噛みのような噛み方をします。

エサが足りていないというメッセージでもあるので、エサの量や栄養分を見直してみましょう。

恐怖から噛んでしまう場合は、防衛本能も働いて力も強いためケガをすることもあります。

噛まれてしまった場合は叱ったりせず、そっとお腹をつついてその場から離れましょう。

柔らかいお腹はハムスターにとっての弱点でもあります。

触られるのが嫌な場所に触れることで、「噛むことはいけないことだ」とさりげなく教えることが可能です。

ケージや巣箱など物に噛みつく

もともとハムスターは、かじり木など細長いものをかじるのが好きなので、クセになってガジガジしているのかもしれません。

初めて見たものに対しても、まず噛んでみる習性があります。

ケージを噛む場合には、脱走のために壊そうとしている可能性もあります。

しかし、ストレスが溜まってイライラしているパターンもあるので、見つけて改善してあげてください。

ストレスの元としては、トイレが汚れている、騒音がうるさいといったことが考えられます。

鳴き声を出す

ジャンガリアンハムスターはほとんど鳴きませんが、急に「キーキー」あるいは「キュッキュッ」と鳴くことがあります。

あるときから鳴くようになって、何日も収まらないなら、呼吸器に異常がないか疑ってみてください。

呼吸系が正常であれば、強いストレスを感じていると考えられます。

触ろうとしたときにひっくり返ってキーキーと鳴くのは嫌がっているサイン。

基本的に、鳴き声はハムスターからのSOSでもあるので、注意が必要です。

お腹を出して寝る

体の弱い部分を見せて寝るということは、安心しているということ。

すっかり新しい環境にも慣れたということでしょう。

ただ、普段はお腹を下にして寝ていたのに、急に仰向けで寝るようになったのなら、お腹に異常があって痛みでうつ伏せになれないのかもしれません。

必要なら、動物病院で診てもらうことをオススメします。

また、気温が熱すぎて仰向けになっている可能性もあります。

ジャンガリアンハムスターはもともと地中に住んでいたので、17度前後が理想的な温度。

人間にとっては少し涼しいと感じるくらいが適温です。

ハムスターがお腹を上にして寝ていたなら、室温が高くなりすぎていないかチェックしてみましょう。

フンを食べる

ハムスターが自分のお尻に口をつけて、ウンチを食べていたらびっくりしてしまうはず。

大きな隙ができる行為なので、普通は人には見せないものですが、偶然に見てしまうこともあります。

何か悪い病気になったのではないかと心配になるとは思いますが、ハムスターに限らず、食糞行動には「臭いを消す」、「足りない栄養素を取りこむ」といった目的があります。

特に、ハムスターが食べるフンは盲腸糞といって、通常のフンとは違い、盲腸細菌が作り出した炭水化物とビタミンB群が含まれる大事な食糧です。

盲腸糞を食べる頻度は、1日に20回ほど。

ちなみに、子どものハムスターが母親の落としたフンを食べるのは、離乳食の意味があります。

どちらも野生のころからの習性なので、気にする必要はありません。

行動からハムスターの気持ちを知ろう

噛みついたり、立ち上がってキョロキョロしたり、ジャンガリアンハムスターの何気ない行動も、それぞれに色々な意味があります。

普段から、ハムスターの細かな動きをチェックしてみましょう。

ハムスターがどんな気持ちでいるのか分かれば、もっと仲良くなれますよ。