犬を飼っていると手を噛まれることは良くあることですが、何故、手を噛んでくるのかについてはいくつかの要因があることをご存じでしょうか。
今回はそうした愛犬が手を噛んでくる心理についてご紹介します。
ストレス
犬も人間同様にストレスが溜まってイライラしていることがあります。
「散歩に連れて行ってもらえない」、「遊んでくれない」、「家に誰もいないことが多い」などの状況下にあると、物足りなさや寂しさといった感情から吠えたりしますし、不満から飼い主に対して噛みつくケースは少なからず存在しています。
ペットショップに預けたりするのは、一見寂しくない環境に置いているように見えます。
しかし犬からすれば「置いて行かれた」と思ってしまいますので、ストレスの要因となってしまうことがありますから、犬の気持ちも考慮してあげなくてはいけません。
上下関係を確認している
犬は基本として主人に対しては忠実であると言われることが多いですが、これは主人を自分よりも上の立場にある人であるという認識があるからだとされています。
もう少しわかりやすく言うと、家族内において自分よりも上か下かを見定めているということですね。
そのための手段の一つとして、甘噛みをしてくることがあります。
甘噛みをしてその相手がどのような対応(叱る、怒る、黙っている等)をするかを見極めています。
単純に甘えている場合もありますが、元々犬は群れの中で生きている生き物ですから、自分の立場を明確にする意図も存在するケースがあります。
自分の立場や立ち位置を考えているという意味では、人間とそれほどの違いはありません。
動くものに対して反応することも
狩猟に利用されることもあるように、元々は野生の生き物ですので、動くものに対して反応するケースも見られます。
これは一種の本能ですから、動いている物に対して噛みついたりするのはある程度は仕方がないとも言えます。
実際に、ボールを投げて取りに行かせるといった遊びやフリスビーを投げる遊びといったものもあります。
これらと同じで、人間に対しても手や足を動かしている時に反射的に噛んでしまうことは決して少なくありません。
ただし、他意がなければ大抵は甘噛みで済む問題なので、このケースの場合にはそれほど気にする必要はないでしょう。
しかし、周りに迷惑をかけてしまう可能性を考慮すれば、ある程度の教育は必要になってきますね。
恐怖による要因
これも人間と同じですが、恐怖を感じたときに攻撃行動に出てくる場合があります。
頭を撫でようとした時に噛まれたりするのがこれに該当します。
原因は様々ですが、行き過ぎたしつけなどを行った場合などの時には手を噛まれることもあるでしょう。
恐怖が要因となって噛みつかれる場合には攻撃行動として行っているため、甘噛みよりも強く噛んでくることもありますから、注意が必要になります。
こうしたケースでは、愛犬に対する対応を間違っていることが多いですので、犬のせいだけにせず、自分や家族の対応に問題がなかったかどうかも改めて確認する必要が出てきます。
遊びたい場合
噛んでくるというと良くないイメージがあるかと思いますが、恐怖や習性以外にも単純に遊びたいから甘噛みしてくることも多いです。
特に子犬に良く見られる傾向があり、可愛らしいこともあってついそのままにしていることも多いとは思いますが、最低限度のしつけはしておかなければならないでしょう。
ただし、犬にとってみれば愛情表現の一つでもありますから、完全に拒絶するのではなく、甘噛みしても良い場合と悪い場合があることは飼い主として教えておかなくてはなりません。
とは言っても、まったく遊んであげないとストレスが溜まってしまって攻撃的になってしまうこともありますので、定期的に遊んであげるのも大事な事です。
興奮している
これは、犬と言うよりもほとんどの生き物に該当することなのですが、当然、犬も含まれます。
例えば、散歩中に他の犬とケンカになってしまい、興奮状態にあると、止めに入ったのがたとえ飼い主や家族であってもそれを認識できずに噛かんでしまうことがあるでしょう。
興奮状態にあるということは、ある意味では正気を失っている状態ですから、危険な状態だとも言えます。
こうしたケースでは当然攻撃的になっていますので、下手をすれば大怪我に発展しかねませんから、対応には最善の注意を払う必要があるかと思われます。
その際は、犬をなだめるというよりも原因を解消する方が有効で、先の例だと他の犬から引き離すなどになりますね。
愛犬が手を噛む理由を知っておこう
以上が愛犬が手を噛んでくる時の心理となるのですが、手を噛むという行動一つでも様々な心理状態が見て取れるのではないでしょうか?
怖い時や見定める時、興奮状態や甘え、ストレスなど、犬だからといって軽く考えないことが重要になってきます。