他のペットは適度のお風呂に入れることができますよね。
キレイになると嬉しそうにします。
ハムスターもキレイにしてあげたい、夏は暑そうだしと洗いたくなりますが、ハムスターにとって水浴びやお風呂はご法度です。
いったい何故なのでしょうか?
そこで、ハムスターをお風呂に入れてはいけない理由をご紹介します。
体が冷えてしまう
ハムスターは砂漠地帯の動物ですので、水の無い暑い環境に順応しています。
ですから、水に触れることが大嫌いで苦手です。
体が水に適応できないので、お風呂に入れてしまうと一気に体が冷えてしまいます。
ハムスターは野生では冬眠をします。
体温が下がってしまうと体の機能を保てません。
同じように、お風呂に入れると急激な体温低下になるので、最悪の場合は死に至ります。
では、すぐにドライヤーなどで乾かせばいいのではと思ってしまいますが、ドライヤーなどは熱過ぎるのです。
猫や犬でもドライヤーの熱風を近づけすぎないようにするくらいですから、小さなハムスターには高温すぎるので使えません。
体温調節の苦手なハムスターにとって、水やお湯で濡れることは死活問題です。
毛質が水に適応していない
元々熱い地域で快適に過ごせるような毛質になっています。
暑さや乾燥に強い毛質なので、逆に水には弱い、適していないのです。
例えば毛がとても柔らかく、水分をすべて吸ってしまいます。
人間の髪の毛などはある程度しっかりとしていて、はっ水効果もあります。
ですから、水にぬれても乾きやすいです。
しかし、ハムスターの場合ははっ水機能はないので、水に触れると弾くこともなく多くの水分を含んだ状態で、なかなか乾きません。
すると、体がどんどんと冷えてしまいます。
ハムスターの体は水に濡れることは想定していない作りなのです。
健康な毛に保つことができない
ハムスターはグルーミングと言う、自分で体をなめる手入れしています。
1日に何度もするくらいキレイ好きです。
このグルーミングには色々な意味があり、ただキレイにしているだけではありません。
汚れをとるのはもちろんですが、ツバに含まれる栄養や適度な油分で毛を健康にして、コーティングする役目もあります。
毛に栄養がプラスされると、艶が出て、ふわふわなハムスターになります。
さらに適度な油分で汚れも付きにくくなりますし、皮膚病やノミやダニが付くのを予防する効果もあるのです。
このいろいろな役目のあるツバを全部取ってしまうお風呂は、せっかくのプラスの効果をゼロにして、病気のリスクを増やすことになってしまいます。
自分のニオイがないと不安に
グルーミングの大切さにもう1つ、体臭を全身に付ける役目もあります。
ハムスターは縄張りを持つ動物です。
そのため、自分のニオイを付けることでテリトリーを守り、主張します。
ですから、グルーミング時に自分のニオイを確認し、全身に付けています。
この状態で体をこすり付けると、自分のニオイが付くのです。
ですから、お風呂で全身無臭になってしまうとハムスターは不安で仕方ありません。
体臭と言っても人間にはわからない程度のものですので、お風呂に入らなくても臭くなるようなことはありません。
自分のニオイが感じられないと、ハムスターは不安で精神的にもストレスとなりますので、キレイすぎる状態はかえって良くありません。
洗浄剤成分をなめてしまう
お風呂に入れてあげる時に、シャンプーや石鹸を使うことはさらにNGです。
これらの中には人工的な成分が含まれています。
よくすすいだつもりでも、多少は体に残ってしまいます。
お風呂上りでもハムスターはグルーミングをするので、その残った成分をなめてしまい、体内に入ることになります。
少量でも、積もりに積もれば有害です。
お腹を壊したり、皮膚が荒れたりすることになるのでやめた方が良いでしょう。
また、シャンプーなどは無香料でも、ハムスターにとっては「ニオイ」となります。
自分のニオイ以外が体につくと気になってしまいます。
人間とは違うことをしっかりと認識しましょう。
お風呂には危険がいっぱい
ハムスターが水が嫌いで、体もそれに適していないですが、それ以外のことでもお風呂には危険がいっぱいあります。
例えば、目や鼻、気管支などに水が入ってしまうと、病気になってしまいます。
ハムスターが人間のようにじっと水に浸かることはほぼないでしょう。
動いたり、時には暴れるでしょう。
そんな時に目や口や鼻に水が入ってしまうと、菌が入って炎症を起こしたり、膿んだりする可能性も高いです。
また、気管支に入ってしまうと呼吸にも影響が出ることもあるので、大きな問題になるリスクもあります。
ハムスターにとって危険なので、お風呂は避けましょう
ハムスターをお風呂に入れてはいけない理由を知っておこう
ハムスターは自分でグルーミングをして、必要な栄養や油分をチャージ、余計な汚れやニオイは取っていますので十分キレイにです。
人間が無理に手入れする必要はないのです。
ですから、ハムスターにお風呂や水浴びはマイナスだらけですのでやめておきましょう。
ストレスにもなるので、心身ともにメリットはありません。