みなさんは、犬が人の足やぬいぐるみ、電柱なんかに腰を振っているのを見たことはありませんか。

年配の方なら、野良犬が腰を振っているのを見かけたこともあるでしょう。

もしかしたら、自分の飼っている犬がそういったことをやめなくて困っているという人もいるかもしれませんね。

この、腰ふり行動はマウンティングと呼ばれています。

マウンティングを飼い犬に辞めさせるにはどうすれば良いのでしょうか。

去勢、避妊手術をする

マウンティングはオスの犬だけでなくメスも行います。

マウンティングは、性的な本能行動であるという説もあり、去勢手術、あるいは避妊手術をすることでしなくなることもよくあります。

病気でもないのに手術をするなんてかわいそう。

麻酔をかけなければいけないのだから万が一がないとも限らないというように、手術に対して後ろ向きになってしまう気持ちもわかります。

しかし、手術をすることによってマーキングが抑えられ、子宮蓄膿症や前立腺肥大といった病気の予防にもなります。

最近は、麻酔をかける前にしっかりと検査をしますし、麻酔中も状態をモニターしているので、犬が健康であれば事故が起こる事はほとんどありません。

もし、子供を作って繁殖させる予定がないのでしたら、去勢手術、避妊手術を行う事をオススメします。

動物病院にもよりますが去勢手術の相場が\15000、避妊手術の相場が\25000といったところです。

後々、病気のリスクを減らせることを考えれば、決して高くはないと思います。

上下関係を教え込む

マウンティングの理由として、自分の立場の方が上であるとアピールしているという説があります。

野生の名残なのか、犬という動物は群れの中で順位をつける性質があります。

ご飯を食べる順番を上下関係であると考えて、大して世話もしていないのに、家長であるお父さんに一番なつくというような話を聞いたことはありませんか。

もし、犬が家族の誰かを自分より立場が下であると考えているのであれば、その人に対してマウンティングをする可能性があります。

大人に行う事はあまりないかもしれませんが、自分が家に来た後に生まれたお子さんを下に見ることはままあります。

そんな時はしっかりと、上下関係をわからせてあげないとマウンティングを続けます。

ご飯は一番最後に与える。
ご飯を上げる際にはしっかりと「待て」をさせる。
一緒の布団で寝ない。
わがままを聞かない等でしっかりと人間が上であることを教えましょう。

ぬいぐるみ等をかくす

マウンティングはただの遊びであるという説もあります。

ですので、去勢手術、避妊手術を行っても直らないこともありますし、ぬいぐるみやタオルの立場が犬より上だと教える事なんて、どだい無理な話です。

ですので、ぬいぐるみやタオルなど生き物以外に対してマウンティングを行うようであれば、その対象物を隠してしまうのも一つの手です。

マウンティングは癖になるとも言われており、放っておいたらいつでもどこでもやってしまいます。

ただし、ぬいぐるみで遊ぶのが大好きで、遊んでいるうちにマウンティングをしてしまう犬は、マウンティングしだしたらぬいぐるみを冷静に取り上げて隠すようにしましょう。

その時に犬を構ってはいけません。

マウンティングをすれば飼い主が遊んでくれると、間違った学習をしてしまうかもしれません。

あくまで冷静にぬいぐるみを取り上げるようにしましょう。

嫌な思いをさせる

リードをあらかじめつけておいて、マウンティングをしようとした時に急に引っ張ってショックを与えたり、大きな声で怒鳴りつけたりすることでマウンティングに対して嫌な思い出を植え付けて、マウンティングをすると嫌なことが起こると思い込ませる方法があります。

やる方もあまり気が進まず、やりたくない方法のひとつであると思いますが、心を鬼にして実行しましょう。

マウンティングをするぬいぐるみやタオルを目の前において、マウンティングしそうな状況を作って実行すると効果的です。

また、マウンティングをしたら、なんの反応もせず無視を続ければ、マウンティングをすれば無視をされると学習させることもできます。

マウンティングは犬の習性とも言えるので、諦めずに根気良く続けましょう。

途中で仏心を出してやめてしまっては、せっかくの努力が水の泡になってしまいます。

腰振りを根気強くやめさせよう

繰り返しになりますが、避妊手術や去勢手術を行う方法はともかく、他の方法は非常に時間がかかり、根気のいる方法です。

そもそも、マウンティングは本能なので、修正するのはとても大変です。

飼い主さんも辛いとは思いますが、犬だって理不尽な扱いを受けて、とても辛いのです。

決して諦めず、理想の関係を築けるよう努力すれば、明るい未来が待っているはずです。