犬を飼う上で必要なケアのなかで、飼い主さんが最も苦戦するのが犬の爪切りかと思います。
そこで、嫌がって暴れてしまう犬の爪切りの対処法をご紹介します。
犬に爪切りを見せない
犬は頭の良い動物です。
好きなことも嫌なこともすぐに覚えてしまいます。
今爪切りを嫌がっている犬のほとんど、は爪切りを見ただけで、または爪切りが仕舞ってある場所に飼い主さんが立つだけで逃げ始めていませんか?
スムーズに爪切りに入るためにも、犬に気づかれないように爪切りを取り出し、犬を押さえるときもなるべく爪切りを見せないようにしましょう。
間違っても「爪切りするよー」などと声をかけないようにしましょう。
高いところに乗せて切る
犬は行動が制限されるような空間では比較的大人しくなります。
そのため、高いところと言っても犬が歩き回れないような大きさの台や机などの方が効果があります。
しかし、固まって動かないというわけではないので、台の上に乗せているときは犬から手を離さないようにし、飛び降りてしまわないように注意しましょう。
高すぎてうまく押さえれられなければ危険なだけなので、高さの調節に気を付けましょう。
暴れさせない犬の押さえ方
爪切りをするときに嫌がって暴れてしまい、途中で逃げられてしまうことはありませんか?
正しく犬の体を押さえることで脱走されることはもちろん、犬自身にも負担やストレスなく安全に爪を切ることができます。
基本的には1人で押さえますが、大型犬や大暴れする犬、体格的に一人で押さえることが難しい場合は2人で行いましょう。
・1人で押さえる(右前肢→後肢→左前肢)
犬を左向きに立たせます。
犬に覆いかぶさるようにして自分の体と左腕で犬の首を、右腕で犬の腰の部分を挟みこみます。
この状態で左手で犬の右前肢を持ち上げて、左手に持った爪切りで爪を切ります。
小型犬ならそのままの体勢で後肢も同じように切れますが、中型犬や大型犬だとこのままではやりにくいと思います。
押さえたまま左腕を犬の腰まで滑らせ、犬と人が互いに反対方向を向いているようになりましょう。
左腕と自分の体の側面で犬をしっかりと挟み込みます。
そのまま右後肢から足を後ろに上げように曲げて、爪を切りましょう。
右前肢は同じ体制で、左腕を犬の首か胸どちらかやりやすい方で挟み込んで押さえることで、うまく爪切りができます。
・1人で押さえる(伏せをさせる方法)
上記の方法で難しいのは前肢ではないでしょうか?
そんなときは伏せをさせるのが良いでしょう。
犬を伏せの状態にしたら、犬の体と同じ方向で押さえこむように上から覆いかぶさりましょう。
大型犬なら床で、小型犬なら台の上で行う方がやりやすいと思います。
そのまま犬の顎の下から腕を回して片方ずつ爪を切ります。
この状態なら、暴れる体も自分の体全身を使って押さえることができます。
犬の大きさや性格に合わせて押さえ方を変えてみましょう。
・1人が押さえてもう1人が爪を切る
2人で押さえるときは、1人が犬を横から抱きしめるように押さえます。
左腕を犬の首の下から回ししっかり自分の体に抱き寄せます。
右腕は犬の下半身を押さえますが、お腹の下や後肢の間に腕を入れることでよりしっかり押さえることができます。
犬の様子をチェックしながら行いましょう。
爪を切る人は爪を切る肢を押さえる人に報告しながら行うと、押さえる人がきちんと犬のバランスをとることができます。
嫌がる原因を把握する
犬にとって何が嫌がる要因なのかを見極めることで、爪切り嫌いを克服させることができます。
強く押さえられることに嫌がる犬もいますし、以前に爪切りで出血して痛い思いをしたのかもしれません。
爪切りを行うときは大きな音を立てて切らないように、少しずつ様子を見ながら切っていくことが大切です。
また、一度にすべての爪を切ろうをするのではなく、1日1本切るだけでも良いのです。
上手に切らせてくれたら思いっきり褒めたり、おやつをあげたりして徐々に慣らしていくことが重要です。
爪やすりを使ってケアをする
爪を切るときの衝撃に驚いたりする犬もいます。
そんな時は爪切りではなく爪やすりでケアをしましょう。
やり始めが肝心ですので、最初に今後嫌がるようにならないように気を付けましょう。
リラックスできる体制が一番ですが、しっかり押さえられるような体制で行いましょう。
肢を強く握りすぎないようにして、優しくやすりをかけていきます。
このときに名前を呼んだり、声をかけたりしてよく褒めてあげましょう。
少し削るたびにおやつをあげるのも効果的です。
ただし、ケアに時間がかかるのが難点ですので、普段のスキンシップに組み込んで頻繁にしケアしてあげることが必要になります。
犬が爪切りを嫌がっても定期的に行おう
犬の爪は中心に血管が通っていて、爪が伸びるにつれて血管も一緒に伸びてきます。
爪切りを怠ってしまうと、適切な長さに切ろうとしても出血してしまいます。
大切なケアだけに犬も人もストレスなく行えるように無理やり行うのではなく、愛犬に合う改善点を探してみましょう。