ペットといえば、犬や猫がまず連想されますが、インコやカナリアなどの小鳥も人気が高く、ペットショップなどでよく見かけます。

特にレモンカナリアが美しい見た目とさえずりで人気を集めています。

レモンカナリアとはどのような種類の小鳥なのでしょうか。

レモンカナリアの性格・価格・寿命などの特徴をご紹介します。

レモンカナリアは警戒心が強い性格

最近、動画投稿サイトなどにインコなどと楽しそうに触れ合う動画やオウムなどが覚えた言葉を披露している動画を観ることが出来ます。

レモンカナリアは、警戒心が強い性格をしているため、飼い主や新しい環境に慣れるまでに時間がかかります。

しかも、レモンカナリアは人の手でベタベタ触られることがあまり好きでなく、構いすぎるとストレスで体調を崩してしまいます。

したがって、鳥と触れ合ったり言葉を覚えさせたいのであれば、残念ながらレモンカナリアは不向きであるといえます。

ですが、レモンカナリアはとても美しいさえずりを聴かせてくれる鳥です。

美しいさえずりが出来る環境を整えてあげれば、自然と飼い主にも慣れることでしょう。

レモンカナリアの値段は7,000円から1万円程度

レモンカナリアの値段は、7,000円から1万円程度です。

カナリアは多数の品種があり、様々なカラーを楽しむことが出来る種類の鳥です。

レモンカナリアはカナリアの中でも人気がありポピュラーな種類であるため、びっくりするような高い値段で販売されていることはありません。

入荷数も安定しています。

なお、レモンカナリアに限らず、カナリアの雛が販売されていることは大変珍しいため、雛は成鳥よりも高い値段で取り引きされています。

そのため、レモンカナリアを雛から育てたい場合は、つがいを購入して繁殖させると良いでしょう。

レモンカナリアの寿命は10年くらい

レモンカナリアの寿命は、10年くらいであると言われています。

セキセイインコの寿命が7年から8年くらいと言われていますので、それよりかは長生きする可能性が高いです。

愛するペットが1日でも長生きして欲しいと思うのは、飼い主ならば自然に思い、願うことでしょう。

そのためには、レモンカナリアにストレスを感じさせないような環境で飼育をしてあげることが必要です。

また、ケージからの逃亡防止のために翼のクリッピング(羽を切ってしまうこと)を行う場合がありますが、これを行うと運動量が落ちてしまいます。

結果的に筋力や体力が落ちてしまうため、健康に悪影響を与える可能性があります。

クリッピングを行うべきかを獣医師やペットショップの店員などの意見を聞き、しっかり考えた上で購入するようにしましょう。

レモンカナリアの雛の入手は難しい

レモンカナリアは人気の高い種類ですので、ペットショップや鳥類専門店で容易に購入することが出来ます。

しかし、ショップに並んでいるのは成鳥ばかりです。

何故、雛がいないのでしょうか。

実は、レモンカナリアの雛を育てることは初心者にとってハードルが高いのです。

そのような人が雛を購入して育てると雛を死なせてしまう可能性が高いため、ペットショップなどでは雛を販売していないのです。

ハードルが上がる原因に「挿しエサ」という行為があります。

これは離乳食のように柔らかくしたエサを雛の口に直接入れてあげる行為ですが、これが慣れていないと難しいのです。

そのため、初心者は挿しエサが終わった成鳥を迎え入れる方が無難であるといえます。

レモンカナリアの声の意外な利用方法

レモンカナリアの特徴のひとつに、美しいさえずりがあります。

レモンカナリアは、全身が鮮やかな黄色の美しい見た目とさえずりで飼い主を癒してくれますが、実はそれ以外にも役立つ能力を隠し持っています。

それは、何と毒ガスの検知。

美しいレモンカナリアとは不釣り合いな気もしますが、きちんとした理由があります。

レモンカナリアをはじめとしたカナリアの仲間は、毒物に敏感に反応します。

カナリアは普段は常にさえずっていますが、毒物を検知すると途端にさえずりを止めてしまいます。

特に炭鉱内では、その習性を利用し、メタンや一酸化炭素などの人間にとって有害なガスの検知に役に立っていました。

現在でも、犯罪現場などで毒ガスが発生している可能性がある場所にレモンカナリアが連れていかれ、調査することがあります。

レモンカナリアは野生にはいない?

全身が鮮やかな黄色の羽毛に覆われた姿が美しいレモンカナリア。

その姿は、緑の葉が繁る林や森によく映えるようなイメージがあります。

しかし、レモンカナリアは野生種のカナリアを品種改良して生み出された種類なので、野生にはレモンカナリアは存在していません。

野生種のカナリアは、アゾレス諸島やカナリア諸島などに生息しています。

カラーは腹側がすすけた黄緑色で背面に茶色の縞模様が入っているのが特徴で、レモンカナリアなどと比べると地味な印象があります。

この野生種のカナリアを、1677年にドイツのある小鳥を専門に扱う店が改良して生み出されたのがレモンカナリアです。

美しい見た目とさえずりでたちまち人気種になり、世界中に広まりました。

レモンカナリアの特徴を知ろう

レモンカナリアの性格・価格・寿命などの特徴を見てきました。

ペットショップなどにて販売されているレモンカナリアはほとんどが成鳥で、雛が販売されていることが非常に珍しいです。

なおかつ雛の飼育は難易度が高いので、雛の購入を希望する際はそのことを考慮してから決めた方が良いでしょう。

一方で、炭鉱で毒ガスの検知に役立っていた歴史もあり、美しい見た目とさえずり以外の隠された一面を垣間見れたのではないでしょうか。

また、レモンカナリアは寒さに弱いため、飼育時には温度管理に気を付けるようにしましょう。