水族館などで見かけるフグの仲間は、まんまるで、体が水玉模様など意外と可愛い魚です。
飼育は難しそうですが、注意点だけ守れば自宅でも飼うことができます。
今回は、そんな小型のフグについてご紹介します。
ミドリフグとは
ミドリフグは主に東南アジア、マレーシア、タイ、フィリピンなどの熱帯地域に生息する、フグ科モヨウフグ属の魚です。
住んでいる場所の特色としては、河口付近やマングローブ林など、海水と淡水が入り混じる汽水地域に生息していることです。
食性については、雑食で、小さなエビや貝、海藻などを食べて暮らしています。
見た目としては、小型で緑色の身体と水玉模様が大変可愛らしく、人気のあるフグです。
体長はおよそ2cm~8cmぐらいまで成長します。
最近ではゲームセンター等のUFОキャッチャーなどで売られていることもあります。
ミドリフグの性格、特徴
ミドリフグは活発で元気、時にはやんちゃな一面もある魚です。
また非常に食いしん坊なことでも知られています。
育てやすくて丈夫、人にも良く馴れ、エサをもらおうと寄ってきたりすることもあります。
しかし攻撃的な一面もあり、同種、異種に関わらず、
混泳している他の魚をかじってしまうことがたびたびあるので、基本的には一匹飼いが望ましいです。
歯も鋭いので噛まれないようにしてください。
また飼育する上では何の問題もありませんが、フグ目なのでテトロドトキシンという毒を持っています。
お子さんなどがいる場合、念のため注意した方がいいでしょう。
ミドリフグの値段、購入
ミドリフグの値段は一匹300円程度で安価です。
購入については熱帯魚専門店、ホームセンターなどに行けば、比較的人気のある魚なので出会うことができるでしょう。
ネット通販や、時にはUFОキャッチャーのおまけなどでも手に入れることができますが、
その際は病気やストレスなどで弱っている個体ではないか、よく確認する必要があります。
できれば、飼育に詳しい店員さんのいる熱帯魚店で直接購入する方が、注意点やアドバイスを聞くことができて安心でしょう。
また、熱帯魚店にいるミドリフグは同種混泳で売られているため、噛み傷があったりする場合もあります。
選ぶ際は元気で人懐っこい個体を選びましょう。
ミドリフグの寿命、健康
ミドリフグの寿命は5年~10年と魚類としては長命です。
体も丈夫で水質管理、気温管理などを怠らなければ、病気もしません。
健康については汽水地域の魚なので、水質管理、水温、塩分濃度などに気を配る必要があります。
適水温は、24℃~28℃です。
熱帯の魚なので寒さに弱く、直射日光もよくありません。
エサもたくさん食べ、糞もたくさんするので水が汚れないように気をつける必要もあります。
体調管理については、具合が悪いと体色が黒ずみ、じっとしておとなしくなるようです。
しかし寝ている時や機嫌がよくない時も黒くなることがあります。
普段大変食いしん坊な魚なので食欲不振などが、体調がよくないサインとなります。
また、フグ類は歯が伸びすぎることがあるので、堅いサンゴなどを時折かじらせたりしたほうがいいでしょう。
ミドリフグの飼育
ミドリフグの飼育は45cm以下の小型水槽で行います。
水槽は、大きすぎても小さすぎても水質、水温管理が難しくなります。
水槽には適度な大きさのサンゴ砂、人工海水の素か塩分濃度を調節した汽水、
フグが隠れる陶器製の隠れ家などを入れます。
その他の飼育に最低限必要なものは、水温計、比重計、ヒーター、外部フィルター、塩素中和剤、エサなどです。
またミドリフグは、水槽から飛び出すことが多い魚なので、フグが出られないような小さな隙間の網のフタなども必要です。
エサについては1日、1~2回与えます。
冷凍赤虫、乾燥クリル、フリーズドライした淡水エビ、フグ専用飼料、ゆでたアサリなども好物のようです。
赤虫だけでは栄養バランスが悪いので、いろいろなものをバランスよくあげるといいでしょう。
ミドリフグはエサについては大変よく食べますが、多少偏食だったり、飽きたりするところがあります。
エサをあげる際はちゃんと食べているか観察しておいた方がいいでしょう。
エサの与えすぎにも注意です。
目安はフグのお腹が少しポッコリする程度です。
水槽の水換えについては、1~2週間に一度ですが、汚れ具合によっては変わることもあります。
急激な水質変化は、フグのストレスになるので、水は一度に全部取り換えず、3分の1程度変えてください。
ミドリフグを飼うための知識を身につけよう
ミドリフグは汽水に生息しており、飼育上知らなければいけないこともありますが、基本、丈夫で病気もせず、長命です。
見た目も可愛いので、魚類とは思えないほど愛着のわくペットとなるでしょう。