野性のうさぎは頻繁に地面を駆け回ったり土を掘ったりしていて、自然と爪が研がれていますのでいちいち爪を切る必要はありませんが、飼いうさぎは主にゲージや室内で暮らしていますのでそのままにしていると爪が伸び放題になってしまいます。
ですから飼い主さんが時々爪を切ってあげなければならないのですが、最初コツをつかむまではなかなか大変な作業です。
今回はうさぎの爪切りをする際のコツをご紹介します。
太ももの間にうさぎを仰向けにしてはさむ
うさぎの飼い主さんは最初にうさぎの爪切りをしようとする場合、まずどういう姿勢で爪切りをしてあげれば良いのか悩むと思います。
基本的にはうさぎは抱っこをされるのは嫌がりますし猫などのように飼い主の思い通りに柔軟に力を抜いて姿勢を変えたりはしてくれません。
しかし比較的うさぎが落ち着いてくれる姿勢があります。
それは人間の太ももの間に仰向けに挟んであげる姿勢です。
飼い主さんが体育座りの状態になり、足を少し伸ばします。
そこの太ももの間にうさぎを仰向けにして挟んであげます。
するとうさぎは比較的落ち着いて動かなくなります。
コツとしては少し太ももの間に深めにギュッと挟んであげると長くおとなしくしています。
安定感がない場合などはバスタオルなどを間に入れてあげたりすると効果的です。
体が包まれたような状態だと落ち着きますのでその間に素早く切ってあげると良いです。
軽く目をふさいであげる
うさぎは狭いところや暗いところなどで落ち着く習性があります。
普通の状態でも頭の部分などをやさしく手のひらで覆ってあげて目をふさいであげたりすると落ち着きます。
ですから爪切りをする際に仰向けにした状態でさらに目をふさいであげるとより効果的です。
太ももにはさんで仰向けにして、できれば小さなハンドタオルくらいの大きさのタオルなどで目の部分を覆ってあげると良いです。
その際は口と鼻の部分にタオルがふれないように注意して下さい。
うさぎは鼻や口に物が当たるのをすごく嫌がりますのでタオルなどがふれるとすぐに暴れます。
できるだけ柔らかいタオルで目を圧迫しない程度にそっとふさいであげると長く落ち着いてくれます。
できれば2人がかりで行う
うさぎの爪切りの際のおおまかなコツとしては仰向けの姿勢で適度に圧迫してあげることですが、一通りの作業を飼い主さん一人で行うのはけっこう大変で力んでしまい、その力みがうさぎに伝わってしまって暴れてしまうことも考えられます。
できれば2人がかりで作業をすると効率的でうさぎをより落ち着かせることができます。
一人は太ももの間に挟んで頭などを支えてあげたり撫でてあげたりする役割で、もう一人は爪を切ることだけに集中する役割という具合に分担するとうさぎにも不自然に人間の力みが伝わったりしないのでよりリラックスしてくれます。
暴れたらすぐにやめてあげる
うさぎは仰向けにしてあげたりある程度圧迫してあげたりすると大概落ち着いてじっとしてくれますが、落ち着いていると思っていても何の前ぶれもなく急に動いたり暴れだしたりすることもよくあります。
仰向けの姿勢は比較的長く落ち着いてくれますがうさぎにとって決して自然な姿勢とは言えませんのである程度時間が経過すると急に動いたりします。
そういう時は無理に押さえつけたりせずにそのまま放してあげて撫でてあげたりしてやさしく接してあげましょう。
「もう少しで終るのに」などと思って無理に押さえつけたりするとうさぎは恐怖を感じてしまし信頼関係が崩れてしまいます。
ゆっくりと爪一本ずつ丁寧にやさしく、あくまでもうさぎのペースで行いましょう。
切る位置を正確に確認して適切な器具で
うさぎの爪は根元がピンク色をしていてその部分には血管が通っています。
爪を切る場合はそのピンクの部分を切ってしまわないように注意しましょう。
その部分を切ってしまうと出血してしまいますので深爪にならないようにできるだけ余裕をもってこまめに切ってあげましょう。
また、人間用の爪切りはうさぎの爪の形状には適しません。
切る部分が見えにくくなってしまうので深爪の原因になってしまいます。
ペットショップなどで小動物用の爪切り(ハサミのような形をした爪切り)が販売されていますので必ず専用の爪切りを使用しましょう。
無理矢理うさぎの爪切りはせずコミュニケーションをとろう
飼いうさぎは爪のお手入れを飼い主さんが頻繁にしてあげる必要がありますが、うさぎにとって爪切りの姿勢や雰囲気は自然な状態ではありません。
ですから緊張して急に暴れだしたりすることがよくあります。
飼い主さんはあせらずに暴れだしたら時間をおいてあげたり、別の日にしてあげたりするとよいでしょう。
手の爪を切ったら翌日に足の爪というくらい余裕をもってしてあげたほうがうさぎも変に緊張せずにリラックスできるはずです。
あくまでもうさぎのペースにまかせて優しくコミュ二ケーションをとる感覚で行いましょう。