ハムスターは小さな体で可愛らしい動物です。
しかし、飼ってみると分からない点も多く不安になってしまいます。
いつもは元気にゲージから出てくるのに、今日は出てこない時は、どこをチェックすれば的確な対処ができるでしょうか。
怖がっている
ハムスターはどの種類でも野生の世界では弱い立場ですので、警戒心が強いです。
ですから、慣れない環境だと、自分のテリトリーである巣から、なかなか出てきてくれません。
飼い始めの時はエサを食べたくても、トイレに行きたくても、巣の外が気になり出てこようとはしません。
ケージ自体も、飼い主も見慣れないものですから、緊張して警戒します。
このような時には、そっと静かな場所に置いておき、あまり見たり触ったり、人の気配をさせない方が出てきやすいです。
飼い始めの時やケージを新しいものにした時、部屋の模様替えをしたなどのちょっとした環境の変化でも、ハムスターはいつもとは違うと察知して出てこないことがあります。
また、飼い主のお客様などが来ていて、知らないニオイがある時も警戒してしまうことがあります。
このような状況の時は、とにかく静かに構いすぎないで、しばらく見守ってあげるのが良いでしょう。
無理に出すとパニックになってしまい、逆にさらに引っ込んでしまうことにもなります。
個体差はありますが、飼い始めてから1週間から10日程度すると、だんだんと慣れて出てきます。
それまではそっとしておきましょう。
体調が悪いか怪我している
ハムスターも怪我をしたり、病気になることもあります。
しかし、小さな体で、悪いところを見せないように隠す動物ですので、人間が気づくためにはよく観察する必要があります。
巣から出てこない時に、声をかけたりエサを近づけても反応がないときは、体調や怪我に注意しましょう。
人間と同じで具合が悪ければ、ハムスターもできるだけ動きたくないものです。
ですから、活動する夜間になっても、できるだけ寝て体の辛さを軽減しようとします。
このような時は、何度呼んでも、ずっと出てきません。
そっと体をチェックすると、下痢や口呼吸を苦しそうにしていたり、目に力がない、だるそうだったり苦しそうにしています。
この場合は病院へ連れて行く方が無難です。
また、怪我の可能性もあります。
特に脚を怪我している場合は、動けなくなりますので出てきません。
脱臼や骨折がないかそっとチェックしましょう。
また、回し車で脚をくじくことはよくあります。
これも重度になると歩くことすらも痛くなるので、出たがりません。
トイレや水のために出てきたときに歩く姿もよく観察しましょう。
寒すぎる
ハムスターは砂漠出身ですので、寒さには弱いです。
自分で体温を調節できる動物ではないので、巣材によって温度を調節しています。
しかし、それにも限界があります。
あまりにも寒い場合は、活発には動けなくなってしまいます。
ハムスターの適温はだいたい18度から28度程度です。
日本の冬はハムスターにとっては寒いです。
ぬくもりのある巣から、わざわざ寒い外へ出ようとはしません。
冬は特に部屋を均一に暖めるように心がけましょう。
あまりに寒すぎると、ハムスターは冬眠してしまいます。
冬眠にはそれに対応する体の準備が必要です。
それがされないまま冬眠してしまうと、命の危険性も出てきます。
ですから、温度管理は十分に配慮して、快適な温度を保てるようにしましょう。
巣の中と外気との温度差があまりないと、スムーズに出てこれます。
ハムスターの体の負担を考えても、起きる時間帯に合わせて部屋の温度調節をしても良いでしょう。
ただし、暖かくても風通しがよいことは重要ですので、空気の流れも気に留めましょう。
ただ単に眠いだけ
この理由を聞くとなんだか滑稽に聞こえるかもしれません。
しかし、意外と多いのです。
ハムスターは夜行性ですが、飼い主の生活でケージから出す時間が決まってきます。
しかし、それが本来のハムスターの持つ体内時計とはずれてしまっていることもあります。
また、毎日同じ時間きっかりにケージから出せる方も少ないでしょう。
こうした積み重ねで、ハムスターもぐっすり寝ている時に起こされると、なかなか急には起きれずに巣でとどまってしまうことも出てきます。
人間も朝、布団の中でまどろんでしまうのと一緒です。
ハムスターは夜行性と言っても、夜通し起きている訳ではありません。
夜も少し寝て、起きての繰り返しです。
また、昼間も起きている時間帯もあります。
ですから、寝るタイミング、睡眠の質なども関係してくるでしょう。
昼間にガチャガチャしてしまうと、起きてしまうので、夜に寝坊して出てこない原因になります。
昼間は静かな場所で眠せてあげましょう。
眠いだけで出てこない時は、声をかけたりすると、大きなあくびをすることが多く、あくびが出れば体調異変ではありませんので、頃合いを見て、また促してみましょう。
ハムスターがケージから出てこない原因を知るために観察をしてみよう
ハムスターもさまざまな原因でゲージから出てこない可能性があります。
その時の周りの状況や環境を総合的に見て、どう対処すればいいのかを考えてあげることが大事です。
ハムスターは体が小さく、自分ではアピールして来ない動物です。
飼い主が日ごろからハムスターの性格を把握して、判断してあげましょう。