せっかく迎えたハムスターですから、自分に近寄ってきてくれると嬉しいものです。
慣れれば手のひらに乗ってくれたり、膝に乗ってくれたりする姿を想像して、世話をする方もいるでしょう。
しかし、なかなか思い通りにならず、一向に慣れない場合もあります。
そんな時は原因をご紹介します。
環境にまだ慣れていない
ハムスターはもともと警戒心が強い動物です。
他の動物に狙われる立場ですので、常に周囲には注意を払い、自分を守ろうとします。
そのため、ちょっとした環境の違いや知らないニオイも警戒の対象になります。
いきなり知らない人間や場所に出会うと、ハムスターとしては身を守るため隠れよう、不審なものから遠ざかろうとします。
そのため、ペットショップから連れてきたばかり、もらったばかりだとなつかないばかりか警戒をしてしまいます。
なかなか巣から出てこない、エサをやってもすぐに巣に戻ってしまう、近づいてこないなど、そっけないように感じます。
ハムスターが安全な場所か判断している段階ですので、ゆっくり無理強いさせないようにしましょう。
少しずつ、毎日毎日慣れていくので、そっとしておきましょう。
積極的に触ったり近づかない方が慣れやすくなります。
だいたい1ヶ月くらい経つと、ハムスターの行動も広がってきます。
ハムスター自身のペースで、少しずつ慣れさせていきましょう。
幼少期にストレスが多かった
人間でも言えますが、幼少期の環境の影響は大人になっても無意識に残っています。
ハムスターも同じです。
飼い主のところに来る前の幼少期にストレスが多い環境だと、飼い主が変わっても年齢をとっても慣れにくいです。
例えばペットショップで売られていた場合などは、ストレスが多い場合があります。
ペットショップではケージに複数匹を一緒に入れて展示している場合もあり、またハムスターが寝ている昼間はお客さんで騒々しい環境である場合もあります。
このような中ではストレスも強く、体への負担はもちろん、気持ちにも影響が出てきます。
ですから、人にも慣れにくく警戒心の強い性質になってしまうのです。
この場合はなつきにくいことを前提に、根気よく時間をかけて、あまり近づきすぎないように距離感を持った方が良いでしょう。
焦らないことがポイントです。
知らずにハムスターに恐怖を与えている
知らず知らずハムスターに恐怖感を与えるような行動をとってしまっている場合もあります。
人間にとっては何でもないことでも、小さな体のハムスターにとっては脅威に感じる場合もあります。
もともと警戒心が強く、ちょっとしたことでも敏感に感じとってしまいます。
人間の声のボリューム、息、ニオイもいきなりだとビックリしてしまいます。
人間の動作も急だったり大きいとハムスターには恐怖です。
このようなことがきっかけで、懐かなくなったり、近づかなくなったりする場合もあります。
特にまだ慣れている途中だったり、飼育し始めだと影響が大きくなります。
ハムスターに接する時は、ゆっくり驚かさないように気を付けましょう。
ハムスターに人間の思い通りにさせようとしている
ハムスターは見た目は小さくてかわいいですが、性格は自立性が強いです。
ですので、自分の行動を妨げられたり、無理強いさせられることを嫌います。
飼育する上で人間の都合でハムスターを管理することはあります。
しかし、それが頻繁だと飼い主=嫌なことを押し付けてくる人となってしまい、懐かなくなってしまいます。
ハムスターの動きや欲求をある程度優先して、決して人間都合で押し付けないように気を付けましょう。
ハムスターは体も小さくアピールをしても、人間が簡単にコントロールできてしまいます。
しかし、野生では単独で行動し、警戒心の強い動物ですので、その性質を尊重して優しく扱うことが重要です。
深刻化してしまわない前に対策を考えましょう
ハムスターが懐かないと悩んでいる時に、まずはそっとしておくのが大事です。
多少のストレスを与えてしまっても、その後安心感を与えると懐いてくれます。
しかし、取り返しのつかないほどの不信感を人間に持つと、その後どんなに丁寧に扱っても、懐いてはくれませんので、一度の間違いで取り返しがつかなくなる可能性もあります。
慣れないと感じたら、環境などを顧みて、ハムスターが落ち着ける環境に置きましょう。
急がずに徐々に進めばいいという、ゆったりした気持ちで対応しましょう。
ハムスターのペースに会わせることが大切
このように原因としては環境の問題、個体の問題、さらに人間側の問題といろいろです。
複数の原因がある場合もありますので、今一度環境を整えて、ハムスターのペース優先にしましょう。
多くは人間の視点で動いてしまっていることが原因になっています。
その場合にはハムスターの声に耳を傾けて、安心できる状態に整えましょう。
また、それには時間がかかることも心に留めましょう。
基本的にハムスターは猫や犬のように慣れる動物ではありませんので、期待しすぎないことも重要です。